阪神・伊藤将 省エネ32球で3回零封 開幕投手へ新境地 左打者へのチェンジアップ多投「試しながら」

[ 2022年2月13日 05:30 ]

練習試合   阪神3-0楽天 ※特別ルール ( 2022年2月12日    沖縄・宜野座 )

<練習試合 神・楽>阪神先発の伊藤将は3回2安打無失点の快投(撮影・平嶋 理子)
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 2年目の壁を破る決意のこもったパフォーマンスだった。対外試合初先発となった阪神・伊藤将は、3回2安打無失点の快投。新球のフォーク、左打者へのチェンジアップなど昨季からの進化を感じさせる内容で貫禄を示した。

 「右の内(内角)、左の内という課題を持ってできた」

 瞬く間にスコアボードに3個のゼロを並べた。初回は1安打を浴びながら9球で終えると、2回も1死から田中和に内角攻めでカウントをつくって最後は外角低めの直球で見逃し三振。「ああやって三振を取れたのは良いこと」と手応えを口にした。3回も打者2人をともに1球で仕留めるなど8球で終え、計32球の“省エネ”ピッチで仕事を終えた。

 「そんなに甘いボールはいっていない。(1球で打ち取ったのも)良いコースにいって引っかけてくれた」。能見から教わって完全習得を目指すフォークは空振りこそなかったが握りを前回登板となった5日の紅白戦から微妙に変え、より落差がついた。さらに、左打者へのチェンジアップも多投。「(昨年は)そこまで投げることはなかった。試しながらやっていく」と投球の幅を広げており、登板後はブルペンでクイックモーションの向上にも取り組んだ。

 球数への意識、球種や配球のバリエーション増加は、1年目に届かなかった規定投球回、目指す最多勝へのカギ。延長12回制再開の可能性もあり、先発投手の奮起も求められる。「アピールした結果がそこ(開幕投手)に結びつければいいなと思います」。チーム内の開幕投手候補で唯一のサウスポーは締めの言葉も力強かった。(遠藤 礼)

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