トークでも笑顔届ける ソフトBドラ1・風間 “球打節”の裏に「社会人」としての自覚

[ 2022年2月7日 09:00 ]

ソフトバンク新人合同自主トレで汗を流す風間(1)
Photo By スポニチ

 これがスターの振る舞いなのか。寒さの残る福岡・筑後のファーム施設。ソフトバンクのドラフト1位・風間球打投手(18=ノースアジア大明桜)が、絶好調の話しぶりで鷹党に笑顔を届けている。

 報道陣を前に堂々とした取材対応。機転の利いた言葉選び。エース千賀と初対面すると、「サラブレットみたいな体。僕は子猫ちゃん」と独特の表現で比較した。テレビカメラの前でも千賀、高橋礼のものまねを披露するなど連日、ファンを沸かせ続ける。新人合同自主トレでは「Q太郎やQちゃんと呼んで」と貪欲にニックネームをPRした。

 参考にしているのが、ユニークなトークで愛される“ギータ節”だ。「柳田さんのようになりたい」と風間は目を輝かせる。5日、キャンプ恒例の1分間スピーチでは、柳田の前でリフティングを披露。足技で師匠のハートをキャッチして「1勝したら世界で一番高いサッカーシューズ買ったる」と約束してもらった。

 “何かやってくれる”男は信念を持っている。「この世界に入ることは人として、(取材対応を)しっかりしないといけない」。18歳にして、プロ野球選手の責任感は十分。野球だけでなく、取材でも手を抜かない“球打節”の裏には「社会人・風間」の自覚があった。

 本業の野球でもアピールを続けている。球団投手62年ぶりとなる背番号「1」を背負い、筑後のC組キャンプからスタート。2年目の大ブレークを視野に、「成長」をテーマに掲げる。キャンプイン前日、先輩との初対面を前に「あいさつ、礼儀を大切にしたい」と人としての基本を心底、大事にしている。3日の6分間走では、新人投手トップの1750メートルを記録。ライバルのドラフト3位・木村(北海)と同じ組でデッドヒートを繰り広げたが、最後は突き放す根性を見せた。

 世代最速157キロを誇るホープ。まだ披露していないキャンプ中の初ブルペンにも期待が膨らむ。野球とトークに注目が集まる22年の球春。風間の一挙手一投足から目が離せない。(記者コラム・福井 亮太)

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月7日のニュース