広島・野間が我慢の始動 隔離期間終えて日南C合流 外野定位置争いへ「実戦段階では100%でいく」

[ 2022年2月7日 05:30 ]

<広島キャンプ>強化トレーニングでボールを振り回す野間 (撮影・奥 調)
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 広島の新キャプテンに就任した野間峻祥外野手(29)が我慢のスタートを切った。第2クール2日目を迎えた6日、新型コロナウイルス陽性者との濃厚接触の疑いによる隔離期間を終え、上本、大盛とともに宮崎・日南の1軍キャンプに合流。制御しながら全体練習を終えると、遅れを取り戻すべく室内で打ち込んだ。実戦に臨む段階で100%に上げ、外野の定位置争いを勝ち抜く決意だ。

 午前9時半、日南天福球場。早出の個別外野練習を終えると、野間は野手陣が勢ぞろいした円陣で声を張り上げた。「元気を出し、覇気を出して、活気あるキャンプにしていきましょう」。初めての野手キャプテン就任あいさつだった。

 全体練習に入ると、組まれたメニューをよどみなくこなす。ただ午後のローテーションによる打撃練習のみ、自らを制御する様子が見て取れた。ミート中心の102スイングで、3本の柵越えを含めて安打性は44本。9日ぶりの感触だった。

 「少し間が空いているので体と相談しながら。みんなと外でやると、力んでしまうというか。ケガしないように、自分の中で我慢しながら練習しました」

 自主トレを終えた1月28日夜、新型コロナ陽性者と濃厚接触の疑いがあるとの球団判断で、29日から隔離に入った。期間中はマツダの室内で個別練習を強いられ、できたのはキャッチボールやティー打撃程度。打撃マシンがキャンプ地に送られていたため打つ練習はできなかったという。

 「ほとんど動いていなかった感じ。出遅れているので調整段階とは言っていられないけど、オーバーワークになるのもダメ。質も量も大事なので、体の状態を見ながら」

 まさに我慢の始動。それでも定位置を巡る競争のゴングは間もなく鳴る。この日の外野守備練習では中堅に野間、宇草、大盛、左翼に正随、中村健、右翼には中村奨、末包が入った。2軍には西川、長野、松山らも。鈴木が抜けた外野争いは熾烈(しれつ)だ。

 「キャプテンという立場もあるけど、個人としてはレギュラーとして出ていないので、定位置を獲って1年間出ることが大切。打たないといけないし、守備走塁の面でも引っ張らないといけない。チームのためにも自分のためにも頑張りたい」

 10日からの第3クールでは紅白戦2試合が組まれ、沖縄2次キャンプ(15~28日)では対外6試合が予定される。「練習の感じに慣れたら動きは変わる。実戦段階では100%でいけると思う」。今季こそ定位置奪取へ。チーム内競争を勝ち抜くために、新主将はじっくりとキバを研ぐ。(江尾 卓也)

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2022年2月7日のニュース