阪神・岩貞が若林忠志賞「何不自由ない普段の生活を送れるように」 熊本地震の復興支援に尽力

[ 2021年12月7日 15:00 ]

若林賞を受賞した阪神・岩貞(左)は藤原オーナーか表彰状を授与される(撮影・大森 寛明)
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 継続的に社会貢献活動やファンサービスに取り組んだ選手を表彰する「若林忠志賞」の表彰式が7日、甲子園球場で行われ、阪神の岩貞祐太投手(30)が受賞した。

 岩貞は16年4月14日に故郷で発生した熊本地震の復興支援として、翌17年から1勝につき10万円と野球道具を寄贈する活動を開始。救援となった今季は1ホールドにつき5万円の寄付に変更し、野球道具は引き続き送り続けていた。

 「このような素晴らしい賞をいただきまして大変うれしく思います」と感謝した岩貞。その上で「熊本での地震が発生して以来、毎年、寄付をしてまいりましたが、元通りの生活というのは決して戻ってくるものではございませんが、それまで以上にいい生活、何不自由ない普段の生活を送れるように、また今後もこのような活動を継続していきたいと思います」と故郷に思いをはせた。

 表彰式にはくまモンがサプライズで登場。くまモンからは「ありがとうだモン。これからも応援しているモン」と書かれた色紙を手渡され、笑みを浮かべた。

 岩貞は熊本地震で被害の大きかった益城町に毎年、足を運んでおり「きれいな町に戻ってきつつあるところではあるんですけど、まだまだなところはたくさんあるので、ああ良かったと喜ぶのは先のことだと思いますし、継続して活動をやっていけたらな」と来年以降も引き続き、復興支援に尽力するため、野球での活躍を決意した。

 若林忠志賞は阪神が社会貢献・慈善活動やファンサービスに継続的に取り組み、優れた見識を持つ自チームの選手を表彰する制度として、11年7月に創設。球団創設時から活躍し、グラウンド外の活動でプロ野球選手の模範となった元投手・監督、若林忠志氏(1908―65年)の功績をたたえ命名した。毎年、選手1人を表彰、記念の盾と賞金100万円、活動資金100万円を贈る。

 20年の表彰は見送られたが、過去には桧山進次郎氏や藤川球児氏、鳥谷敬氏らも受賞している。

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