広島ドラ3中村“DeNA牧超え”宣言!!あふれる対抗心&勝負強さ武器に「70~80打点目標」

[ 2021年12月7日 05:30 ]

仮契約を終えて記念撮影するトヨタ自動車・中村(撮影・河合 洋介)
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 広島からドラフト3位指名されたトヨタ自動車・中村健人外野手(24)が6日、名古屋市内のホテルで交渉に臨み、契約金5000万円、年俸1100万円で仮契約を結んだ。1年目の目標をDeNA・牧が今季マークした71打点超えに設定。球団新人の最多打点である1950年樋笠一夫の「72」も視野に入る。そのためにも、まずは長所の勝負強さを生かして激しい外野争いを勝ち抜く決意を示した。(金額はすべて推定)

 中村には度胸がある。中京大中京、慶大、トヨタ自動車と名門で全国大会を経験し、「勝負強さを見せたい」と言い切れるだけの精神力を身につけた。その長所を1年目から証明しようと、仮契約を終えた直後に堂々とライバルを公言した。

 「打点にこだわりたい。DeNAの牧選手が71打点だったので、70~80打点を1年目の目標にしたいです」

 DeNA・牧は1学年後輩で、中村が大学3年時に大学日本代表強化合宿で同僚となった。昨年2月には大学3年の牧がトヨタ自動車の練習に参加して再会。「どんな意識で逆方向に打ってる?」と中村から質問するなど打撃談議に花を咲かせた。そんな身近な後輩が一足先にプロで活躍。「新人なのにチームを引っ張っていた。凄いな…と思っていた。負けていられない」と対抗心に火がついた。

 元々は「勝負弱い人生でした」と振り返る。高3夏の甲子園では計3試合で13打数2安打(打率・154)。「甲子園にのまれたような感覚。頭が真っ白になった」。慶大に進み、当時の大久保秀昭監督から「配球が偏ったり、相手の特徴が見えるのはチャンスの場面」との助言を受けて生まれ変わった。3年春の早慶戦で本塁打を放ち、トヨタ自動車では4番も務めた。重圧のかかる場面でこそ、頭の中を整理できる冷静さが身についた。

 「(得点圏の方が)狙う球を絞れて結果も伴うようになった。大学の4年間を経て勝負強さを売りにできると思えるようになった」

 すでに来春キャンプの1軍スタートは内定。鈴木誠の大リーグ移籍が決まれば、その一枠を巡る争奪戦が始まる。「僕もその枠を争う一人。いまから鍛え直して(外野争いの)先頭に立てるようにしたいです」。勝負強さを武器にして定位置争いに割って入る。(河合 洋介)

 【中村健人アラカルト】

 ☆生まれとサイズ 1997年(平9)5月21日生まれ、愛知県出身の24歳。1メートル83、90キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小学2年から「チーターレンジャーズ」で野球を始める。中京大中京では3年夏の甲子園で3回戦進出。慶大では3年秋に5本塁打を放つなどリーグ戦通算8本塁打。20年にトヨタ自動車に入社し、今年の都市対抗野球は初戦敗退。

 ☆歌唱力 年配の人とのカラオケでは玉置浩二の「田園」がテッパン。「モノマネの練習もしています。思いのほか、うけます」。

 ☆コミュニケーション力 憧れの鈴木誠が現在マツダスタジアムで自主練習中。来季は大リーグ移籍の可能性もあるだけに「バリバリ質問したい。社交性は慶大で学んだので大丈夫です」と念願の初対面を心待ち。

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2021年12月7日のニュース