西岡新監督「荷が重たい」 就任会見で「スキッパーと呼んで」、新チームづくりにワクワク

[ 2021年12月7日 05:30 ]

就任会見後にポーズを決める福岡北九州フェニックスの西岡兼任監督(撮影・杉浦友樹)
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 来季からプロ野球独立リーグのヤマエ久野九州アジアリーグに参入する福岡北九州フェニックスは6日、北九州市内で西岡剛兼任監督(37)の就任会見を開いた。「監督ではなくスキッパーと呼んでください」と「かじ取り」を意味する言葉で自身の役割を表現。阪神、ロッテなどで活躍し独立リーグの経験もある“西岡スキッパー”に熱い視線が注がれる。

 福岡北九州フェニックスの西岡兼任監督が、就任会見で呼称について異例の要請を行った。「監督ではなくスキッパーと呼んでください。監督は荷が重たいです」。監督以外の呼び方としては、日本ハムの新庄監督が使うビッグボスが話題だが、スキッパーもユニークだ。元来はヨット競技用語。かじ取りという意味があり、メジャーでは一般的という。選手にもお願いするとした。

 さまざまな監督のかじ取りに、影響を受けてきた。目指す指導者が3人いる。4歳から高校に入るまで指導を受けた父と、甲子園で春夏通算7度の優勝を誇る母校・大阪桐蔭の西谷浩一監督、ロッテ時代のバレンタイン監督だ。「父の厳しさ、西谷監督の情熱、ボビー・バレンタインのエンジョイ(楽しむ)をミックスした上で、新しいチームをつくっていきたい」と力を込めた。

 就任にあたっては、独立リーグのBC栃木でともにプレーした元ソフトバンクの川崎を通して打診があった。川崎からは「剛、チャレンジしてこい!」と背中を押された。

 北九州に縁があることも明かした。母親が福岡県大牟田市出身だったこともあり、叔母と北九州市・小倉によく足を運んだ。北九州市民球場でソフトバンクと対戦した際は「いつも成績が良かった。大隣投手からホームランを打ったことを覚えています」。小学1年の頃にご当地グルメの一つ、焼き鳥の「とり皮」を食べた思い出も懐かしい。「市民のみなさんに愛されるチームをつくりたい。接する機会が多くなればいいと思う」と話した。

 指導については、引き締まった表情でマイクの前に座り、「若い選手たちをどう伸ばしていくか、どう一緒にチームづくりをしていくか、自分自身もワクワクしている」と心境を語った。

 球団を設立した実業家の堀江貴文氏(49)は監督選びに際して現役で活躍中の候補にこだわった。選手との兼任でかじ取りを任された西岡スキッパー。来季、グラウンドとベンチから、ゆかりのある北九州を盛り上げる。

 ◇西岡 剛(にしおか・つよし)1984年(昭59)7月27日生まれ、大阪府出身の37歳。大阪桐蔭から02年ドラフト1巡目でロッテ入り。05年から2年連続で盗塁王。10年は首位打者と最多安打のタイトルを獲得し日本一に貢献。米ツインズを経て13年に阪神で国内復帰。19年BC栃木に入団。21年11月に福岡北九州フェニックスの兼任監督に就任。1メートル82、81キロ。右投げ両打ち。

 《ホリエモンが激励》球団設立者で実業家の堀江貴文氏は会見の終盤にオンラインで登場。西岡兼任監督とは初対面で「期待しています。大きな歴史のうねりをつくっていけると思う」とエールを送った。西岡兼任監督は「ありがとうございます!」と答えていた。

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2021年12月7日のニュース