昌平・吉野創士がプロ志望届を提出 黒坂洋介監督の下で開花した右の長距離砲

[ 2021年9月5日 18:42 ]

昌平・黒坂監督(左)と吉野
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 今夏の埼玉大会で準優勝した昌平(埼玉)の吉野創士外野手(3年)がプロ志望届を提出したことが5日、分かった。近日中に日本高野連から公示される見通しだ。

 1年時から3拍子そろった外野手として注目を集めた吉野は高校通算56本塁打を誇る右の長距離砲。今夏は主に「3番・中堅」で出場し、武南との5回戦では先制の2ランを放つなどチームをけん引し、埼玉大会準優勝に導いた。

 決勝で浦和学院に敗れた試合後は進路について「(黒坂洋介)監督と話し合って決めたいです」と慎重な姿勢を示していたが、プロ入りの意思を固めた。

 甲子園未出場の昌平は花咲徳栄、浦和学院など強豪ひしめく埼玉で近年、上位進出を続ける。現役時は野村克也監督率いる社会人野球・シダックスでプレーした黒坂監督は戦術的なマニュアルを選手に浸透させた上で、自主性を求める指導で手腕を発揮。昨夏の代替大会は準優勝し、作秋は関東大会に初出場。今夏は準優勝と初の甲子園出場に迫る戦いを見せている。

 現役時は吉野と同じ右投げ右打ちの外野手だった黒坂監督。中学時は捕手だった吉野の素質を見抜き「外野でのびのびと打撃を伸ばしたかった」と入学後は外野手にコンバート。1年時の新人大会では1試合3本塁打を放ち「これは大変だな」と同校初のプロ野球選手誕生を予感させたという。

 カウント別の打撃や、内角攻めへの対処などを指導し、スラッガーとして磨き上げた吉野は才能を開花。「自分の現役の頃より何段も上の選手」と指揮官は目を細める。

 ドラフト会議は10月11日。「将来的には日本を代表する選手になってほしい」と黒坂監督。どこで「吉野 創士」の名が呼ばれるか、注目したい。(柳内 遼平)

 ◇吉野 創士(よしの・そうし)2003年(平15)10月27日生まれ、千葉県浦安市出身の17歳。幼稚園年長で野球を始める。東野小では舞浜フェニックスでプレー。富岡中では東京城南ボーイズに所属し、3年夏は全国8強。50メートル6秒3、遠投105メートル。憧れの選手は楽天・浅村。1メートル86、79キロ。右投げ右打ち。 

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2021年9月5日のニュース