ソフトバンク・王会長「打倒・田中」必勝祈願で闘志「難敵が目の前に出てきた。やる気は出ますよ」

[ 2021年1月31日 05:30 ]

幸運をもたらすとされる木製の玉に手を置くソフトバンク・王会長
Photo By 代表撮影

 「打倒・田中」を成し遂げ、5年連続の日本一だ。ソフトバンクは30日、王貞治球団会長(80)、工藤公康監督(57)、選手会長の中村晃外野手(31)らが福岡市の筥崎宮(はこざきぐう)で必勝祈願を行った。王会長はヤンキースをFAになり、楽天に8年ぶりに復帰した田中将大投手(32)を打ち崩すため、2月1日から宮崎春季キャンプに臨む野手陣にハッパを掛けた。

 勝負の神様で有名な筥崎宮での必勝祈願。キャンプイン前の恒例行事はコロナ下で非公開となり、選手も中村晃選手会長ら4人だけとなった。静かな境内で祈りをささげる中で、王会長は闘争心を燃やしていた。天敵の田中将に対してだ。

 「これは強敵ですよ。本当、難敵が目の前に出てきた。“打倒・田中”ということでね」。07年から13年まで7年間対戦し、田中将の16勝3敗。チーム打率は・246だった。打てなかった悪夢がよみがえる一方で、リベンジの機会が巡ってきた。対戦するのは選手だが、「世界の王」と呼ばれた大打者も燃えないわけがない。

 「攻撃は最大の防御と言いますから。何とか乗り越えるために、どういうふうな形で取り組んでいくか。新たな課題が出ました。やる気は出ますよ」

 楽天の先発陣は涌井、岸、則本昂もいる。5年連続の日本一を目指す上で、最大のライバルとなり得る。「やはり、勝つというのが我々プロとして一番の目標。これは絶対。5連覇は我々しかできない」と、勝ちへのこだわりを示した。

 打線強化に向け、小久保新ヘッドコーチの存在も頼もしい。キャンプではA組(1軍)の野手に1日1000スイングを課しており、王会長は「野手がもう一段ステップアップするため、その意味で小久保君が帰ってくる。野手はかなり苦労すると思うが、この苦労、努力は全てにいい」と期待を寄せた。「キャンプは肉体、技術、精神の土台づくり。選手は自分との戦いにまず勝つこと」。己に勝ち、マー君に打ち勝つ。王会長の願いだ。(井上 満夫)

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