楽天復帰のマー君「本気で日本一」 震災から10年「何か意味のあるタイミングなんじゃないか」

[ 2021年1月31日 05:30 ]

楽天入団会見で18番のユニホームを着てガッツポーズする田中将(撮影・篠原岳夫)
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 ヤンキースからFAとなり古巣に8年ぶりに復帰した楽天田中将大投手(32)が30日、都内で入団会見を行った。球界を驚かせた国内復帰の決断の理由、2年契約に盛り込まれたオプトアウト条項など、交渉の経緯や本音を包み隠さず披露。その上で、震災から10年となる節目のシーズンに、楽天の8年ぶり日本一へ全力を注ぐことを誓った。今後は2月初旬にチームに合流する。

 堂々と、気持ちのままに。国内復帰の合意発表から2日。田中将は隠すことも、はぐらかすこともなく、質問に答え続けた。決断に至った思い。明快で、正直だった。

 「FAになった時点は正直、ヤンキースと再契約して、まだプレーしたい思いはあった」

 7年間エースとしてプレーし、開幕投手も4度務めたメジャーの名門。一方で目標としたワールドシリーズ制覇は、出場もかなわなかった。メジャーでやり残した思いは、当然のことだった。コロナ下で各球団が緊縮財政を強いられ、ヤ軍からの残留オファーはなし。「早い段階で代理人を通じて話を聞く中で、これはもう別々の道を歩まないといけないんだなと」。メジャー他球団から「大きなオファーもあった」と明かしたが、楽天復帰を選んだ。

 「一番は、自分はどういう野球がしたいのか。どんな環境でしたいのか」。常に目の前の一試合、一球に全力を尽くす野球。大リーグがコロナで先行き不透明な中、総合的に判断し楽天を上回るオファーはなかった。「いいタイミングで日本に帰り、バリバリと投げたい思いは初めからあった」とも言った。

 球界最高俸となる9億円での2年契約と伝えられていたが「1年終わった段階で、球団と話す機会は設けていただいている」と自ら明かした。今季終了後、メジャー再挑戦も含めた契約見直しが可能なオプトアウト条項の存在を選手が明かすのは、大リーグでさえ異例のことだ。

 全てをさらけ出したからこそ、気持ちは固まった。「まずは今シーズンを全力で戦いたい。決して腰掛けではなく、本気で日本一を獲りにいきたい。切り替えは必要なく、自然とそういう気持ちになった」。本心だった。

 「また日本のファンの前で投げられる。ワクワクを抑えられない。7年離れて、成長した姿をお見せできれば」。背番号18の慣れ親しんだユニホームに、8年ぶりに袖を通した。東日本大震災から10年に「初めてFAになりチームを選べる立場で、その中で10年という数字は何か意味のあるタイミングなんじゃないか」と話した。

 「楽天・田中将大」でのファンの最後の思い出は13年、24勝0敗での日本一。「ハードルは高いけど、それもまた飛び越えてやろうというのもやりがいの一つ」。さまざまな運命が交錯し、再び東北に戻るヒーローはまた「気持ち」で投げ続ける。(後藤 茂樹)

 ◆田中 将大(たなか・まさひろ)1988年(昭63)11月1日生まれ、兵庫県出身の32歳。駒大苫小牧では2年夏に甲子園で優勝し、3年夏は決勝再試合の末に早実に敗れた。06年高校生ドラフト1巡目で楽天入りし、13年には24勝0敗で球団初のリーグ優勝と日本一に導いた。同年オフにポスティングシステムでヤンキースへ移籍し、14~19年に日本投手最長の6年連続2桁勝利。日米通算177勝(NPB99、MLB78)。1メートル88、98キロ。右投げ右打ち。座右の銘は「氣(気)持ち」。

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