阪神・ボーア ピリ辛担々麺効いた? 来日初の2発! 7番降格で“燃えていた”

[ 2020年8月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7-4ヤクルト ( 2020年8月21日    神宮 )

<ヤ・神(10)> 3回2死一塁、中越え2ランを放ったボーアは藤浪に向かってポーズを決める(撮影・大森 寛明)
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 燃えた。これ以上の失速を続けるわけにはいかなかった。4―2の3回2死一塁。来日初の7番降格となった阪神・ボーアが、その悔しさをバットにぶつけた。

 「久しぶりにホームランが打ててよかったよ。チームも大変な時期も過ごしていたから。ファイアボールもファンの方に見せられてよかった」

 吉田喜が投じた高めカットボールを一閃した。中堅左へ飛び込む8号2ラン。7月28日ヤクルト戦以来21試合83打席ぶりの一発は、藤浪への強力援護射撃となった。ベンチ前での恒例のパフォーマンスも、どこか懐かしい。長すぎたトンネルを自ら抜け出すと、勢いは一気に加速した。

 「打ったのはフォーク。初球に良いフォークを見ていたから、打つことができたよ」

 ダメ押しの9号ソロは、2点優勢の8回1死に生まれた。カウント1―2からの4球目。2球目よりもやや高めに来た外角フォークを、膝を曲げながらすくい上げ右中間席へ突き刺した。これまた来日初となる1試合2本塁打。3安打した15日の広島戦以来5試合ぶりとなるマルチ安打を記録した。

 もがき、苦しんだ。16日の同戦も第1打席に右前打。一気に上昇気流に乗るかと思われたが、そこからピタリと快音が止まった。第2打席から20日の巨人戦まで14打席連続無安打。「いつも同じ打順で打つより、7番で打ったら悔しいと思ったかもしれない。打順ってそういうのもあるから」。矢野監督から奮起を促され、すぐさま結果で応えた。

 19日は長男・ジミー君の1歳の誕生日だった。「誕生日からは遅れてしまったけど、打ててよかったよ」。2日遅れの誕生祝いは、パパとしての面目躍如だった。

 この日の昼食は通訳と担々麺を食べた。「メッチャオイシイ。今日の調子につながったよ」。ピリ辛の刺激は、真夏のカンフル剤となった。神宮での打率は・318。残り2試合もパワー全開だ。(長谷川 凡記)

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