広島・森下 球団新人では58年ぶりの無四球完封 “師匠”柳の闘志に刺激受けた

[ 2020年8月15日 05:30 ]

セ・リーグ   広島6-0阪神 ( 2020年8月14日    京セラドーム )

<神・広(9)> 完封勝利の森下は笑顔で観客に帽子を振る (撮影・後藤 大輝)
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 広島・森下暢仁投手(22)が14日の阪神戦で、被安打2、自身最多の12奪三振で初の完封勝利を挙げた。球団新人の完封勝利は、2014年大瀬良以来6年ぶりで、「無四球完封」に限れば1962年池田英俊以来58年ぶり。今季の新人では一番乗りとなる完投勝利、完封勝利での4勝目となった。規定投球回にも達し、防御率2・31は3位に登場した。

 8回終了時点で110球は、「あの日」と同じだった。森下の脳裏には、プロ初勝利を挙げた6月28日の中日戦が浮かぶ。9回に完封を逃し、あと1死で完投もかなわなかった。

 この日は、被安打1で9回を迎えた。先頭から2者連続の代打だった糸井を左邪飛、福留を見逃し三振にするも、近本を中前打で出塁させた。「また出してしまったな…と思った」。あれから1カ月半がたち、3連戦のカード頭を担うまでになった。続く中谷を146キロの外角直球で見逃し三振にしたのは、まさに成長だった。「自分の球を自信を持って投げられるようになったのかな…と思います」。球団新人では、14年大瀬良以来となる完封勝利となった。

 「今日は直球が良かった」と振り返るように、自身最多を数えた12奪三振のうち7個を最速150キロの直球で奪った。5回2死から梅野に中前打を許すまでは完全投球。無四球完封と文句の付けどころなく終えた。

 登板2日前に“師匠”の完投への思いを感じた。明大の3学年先輩の中日・柳が、12日広島戦に先発。完投ペースの8回に途中交代を告げられると、あからさまに悔しがった。「柳さんの姿に刺激をもらった」。思えば、大学時代もその背中から先発の使命を学んだ。

 当時1年生だった森下は、将来のエース候補として、4年生エースの柳と同部屋に指名された。「結果を残さないと信頼される投手にはなれないということを柳さんから学びました」。その柳から教わったのが、特徴的な縦に大きく落ちるカーブである。「高校のときからカーブを投げていましたけど、いまとは全然違うものでした」。頭を下げて握りを教えてもらい、投球練習を盗み見ては試投。この日の配球の中心は、独特のカーブと自慢の直球だった。

 「真っすぐでカウントを取れれば、変化球が生きてくると思った。周りのみなさんが守ってくれるので、一つでも長いイニングを投げたい」

 58年前、球団新人で無四球完封を遂げた池田英俊も同じ明大出身。歴史を継承する新人が見事に躍動している。 (河合 洋介)

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