仙台育英 増枠「背番号19、20」は選手間投票で選出 思い背負って悲願の聖地立った

[ 2020年8月15日 23:09 ]

2020年甲子園高校野球交流試合   倉敷商6―1仙台育英 ( 2020年8月15日    甲子園 )

<高校野球交流試合 倉敷商・仙台育英>試合終了後スタンドにあいさつする仙台育英ナイン(撮影・河野 光希)
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 昨夏甲子園8強の仙台育英が倉敷商と対戦した。

 今大会は例年の甲子園より2人多い、20人が登録可能。仙台育英は背番号19、20を選手間投票で選出した。選ばれたのは、吉原瑠人捕手(3年)、金子紫温内野手(3年)だ。

 吉原は7回の守備から途中出場し、マスクをかぶった。

 2年春の東北大会で右目に打球が直撃する大ケガを負った。視野が欠け、今も見づらさが残る。「昨夏まで野球を続けるかどうかすらわからない状態だった」。それでも、仲間の励ましで今年の2月から復帰。その矢先にコロナ禍が直撃する憂き目にも遭い「思い通りにプレーできないのが苦しかった。でも同期の3年生が声かけてくれたり、アドバイスしてくれて救われました」と涙ながらに振り返った。

 そしてついに立ったこの日、憧れの舞台。点差を広げられたが、懸命にリードした。「みんなが投票してくれて出ることができた。思いを背負っていたので勝ちたかった」と悔しさをにじませた。

 金子は7回に代打で登場。空振り三振を喫したが「小さいころからの夢だった場所。楽しかった」と振り返った。大学では野球部でマネジャーを志望しており、選手として最後のプレーを甲子園で終えた。「やっぱり勝ちたかった。このメンバーでやるのは最後なので寂しいです」。

 テーマに「完結」を掲げ、ここまでオンラインも駆使して選手間ミーティングを数多くこなしてきた。吉原は「完結するがこれが新たなスタートになる。進学して野球を続けたいので、仲間との時間を大切にして過ごしていきたい」と次を見据えた。

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