米U18代表、V5へ隙なし!メジャー予備軍相手に脅打21点

[ 2019年8月22日 05:30 ]

練習試合   米U18米国代表21-6ブ軍スカウトチーム ( 2019年8月20日    サンフアンカピストラーノ )

最速156キロでスライダーが「消える」と評判のアベル(撮影・奥田 秀樹通信員)
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 「第29回WBSC U18(18歳以下)ワールドカップ」(30日開幕、韓国・機張(キジャン))に出場する高校米国代表が20日(日本時間21日)、初実戦となった練習試合に14安打21得点で大勝した。来年の大リーグのドラフトで1巡目指名が確実視される8選手をそろえ、大会5連覇を目指している。大船渡・佐々木、星稜・奥川らを擁して初優勝を目指す高校日本代表の最大の難敵となるチームを直撃した。

 よりすぐりの精鋭たちが次々とダイヤモンドを駆け回る。米国代表が初実戦で猛打を見せつけた。

 大会5連覇を狙うチームを統括するフランク・ジャゴーダ・ディレクターは「捕手兼内野手、外野手兼内野手などいろいろな選手がいる。だから登録20選手をフレキシブルに起用できる」と胸を張った。相手はブルワーズのスカウトが手掛ける南カリフォルニアの高校選抜チーム。こちらにもメジャー予備軍が多数、名を連ねていたが、圧倒してみせた。

 1番・クローアームストロング、2番・ハッセルのコンビで計6打点。三塁打2本を含む2安打3打点と大暴れのハッセルは外野手兼投手で、初回は快足を生かして盗塁も決め、先制点につなげた。チーム最多の4打点を挙げた5番の一塁手・ブコビッチも7回から登板するなど投打二刀流で期待される。3人とも来年の「ドラ1」有力候補で、「大谷や(レイズの)マッケイの成功でこれから高校レベルでも二刀流は増えていく」と同ディレクター。試合には大リーグ30球団のスカウトらが集結し、パドレスのA・J・プレラーGMの姿もあった。

 大船渡の佐々木、星稜の奥川の両右腕を擁する今回の高校日本代表にとって間違いなく最大の難敵となる米国代表。早実・清宮(現日本ハム)が4番に座った17年大会では1次ラウンドで零敗し、悲願の初優勝にも届かなかった。試合後、ジャック・レジェット監督と選手は取材に応じず球場を後にした。厳戒態勢の下、本気モードで臨む最強軍団に、日本代表は立ち向かわなければならない。(奥田 秀樹通信員)

 《投手陣にも警戒》米国代表は投手陣の前評判も高い。エースとして期待される右腕アベルは3回から2番手で登板。2安打2失点だったが、2イニングを投げて本番へ調整を進めた。1メートル95、83キロの体格を誇り、最速97マイル(約156キロ)の直球に加えてスライダー、チェンジアップなど変化球も切れ味が鋭く、日本代表にとって厄介な相手となる。

 《22日から合宿》高校日本代表は22日から国内合宿をスタートさせる。夏の甲子園決勝に進出した星稜の奥川、山瀬を除く18選手が集合。大船渡の163キロ右腕・佐々木をはじめ、創志学園の154キロ右腕・西、興南の左腕・宮城らドラフト1位候補がそろう。奥川と山瀬は決勝後、準備が整い次第合流予定。26日の大学代表との壮行試合を経て韓国入りする。

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