最大14から貯金ゼロ…広島今季最長6連敗、首位巨人と7差に

[ 2019年7月6日 05:30 ]

セ・リーグ   広島1―3阪神 ( 2019年7月5日    甲子園 )

<神・広> 6回に勝ち越しを許し、渋い表情の大瀬良(撮影・大森 寛明)
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 広島は5日の阪神戦に敗れて、引き分けを挟んで今季最長となる6連敗となった。大瀬良大地投手(28)は、6回3失点ながら自己ワーストを更新するシーズン4連敗。最大14あった貯金が1カ月強でゼロとなり、首位・巨人とのゲーム差は7に広がった。

 貯金を全て吐き出すほど、どん底は想像以上に深かった。6月1日に最大14にまで膨らんだ貯金が1カ月強で勝率5割に逆戻り。6回3失点でも、大瀬良は大黒柱として責任を背負うしかなかった。

 「みんな必死にやっているので力になりたかったけど、結果がついてこなくて申し訳ない」

 4回までは1安打と上々だった。しかし、5回にマルテに同点ソロを献上すると、6回を「もったいなかった」と悔やんだ。先頭の近本に一塁へのセーフティーバントを許すと、続く糸原の初球の犠打も一塁方向へと転がった。

 大瀬良が捕球しようとするも、一塁・メヒアのかけ声に一瞬、躊躇(ちゅうちょ)した。再度、打球に向かったところでメヒアと交錯。こぼれた打球をメヒアが慌てて一塁に送球したが間に合わず、無死一、二塁の窮地に変わった。続く糸井は2球で追い込んだが、直後に舞台は暗転する。内角を狙った3球目の直球は真ん中付近に入る失投。左中間への適時二塁打となり、決勝の2点を失った。

 「取りに行ったタイミングでメヒアの声が聞こえて、お見合いのようになった。連係ミスです」

 これで自身最悪となるシーズン4連敗となった。前回の6月28日DeNA戦は4回2/3を7失点。「やっている方向は間違っていない」と修正を試みたがそれも報われず、緒方監督も「しっかりゲームを作ってくれた」と責めなかった。

 チームは、引き分けを挟んで今季最長となる6連敗となった。4月中旬に借金8を背負いながら、5月に球団記録の月間20勝を挙げる快進撃。しかし、再びの下降線で、首位・巨人は7ゲーム差に遠のいた。同率3位のDeNA、阪神とはわずか0・5ゲーム差で、6日に負ければ3位以下に転落する。大瀬良は言う。「どんな状況でも力を合わせていく。みんなで打破してカープらしい野球をやっていきたい」。上昇しても手遅れでは意味がない。正真正銘の正念場である。(河合 洋介)

 ≪初の貯金14→0≫広島は今季初の6連敗。最大で14あった貯金がなくなり、勝率5割に戻った。広島がシーズン中に14以上の貯金をつくるのは、初優勝した75年から今季までで17度目になるが、全部を吐き出したのは今回が初めてだ。

 ≪深刻…得点力不足≫6月22日オリックス戦からは10試合連続3得点以下。チームでは12年8月から9月にかけて14試合連続3得点以下を喫して以来の得点力不足に陥っている。

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2019年7月6日のニュース