阪神マルテ、28歳誕生日に42打席ぶり長打 ファンからの祝福「すごくうれしかった」

[ 2019年6月22日 05:30 ]

交流戦   阪神5―3西武 ( 2019年6月21日    甲子園 )

<神・西> 初回2死一塁、左越えに勝ち越し適時二塁打を放つマルテ (撮影・成瀬 徹)
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 28歳のバースデーに自らのバットで花を添えた。初回だ。同点に追いついて、なおも2死一塁。打席に入った阪神・マルテは、スタンドから流れるバースデーソングをBGMにバットを振り抜いた。

 「(球場でバースデーソングは)初めてだったので、すごくうれしかったよ。今日は朝から誕生日でいい気分だったけど(歌を聞いて)もっといい気分になって、モチベーションもすごく上がって打つことができたよ」

 相手先発・高橋光が投じた初球の直球を完璧にとらえた。打球は弾丸ライナーで、左翼手・金子侑の頭上を越えた。4日ロッテ戦のソロ本塁打以来、出場12試合、42打席ぶりの長打はチームに大きな追加点をもたらす適時二塁打。後押ししてくれた、異国でのうれしいサプライズ体験に、こうべを垂れた。

 勝利への貢献は二塁打だけではない。ともに先頭で迎えた3回に死球、5回には四球を選び出塁。いずれも得点にこそつながらなかったが、相手投手にボディーブローを打ち込んだ。7回無死満塁では空振り三振も、自らに求められる役割は果たしたと言えた。

 特別な一日は、最愛の家族とともに迎えていた。すでに今月中旬に、ドミニカ共和国から愛妻と3人の子どもたちが来日。試合前には「祝福してもらいました」と笑顔を見せ「また新しい、いい一年にしたい」と決意を新たにしていた。そして「最高の応援団」の声援を背に、躍動した。

 「自分の力だけではなくチームのみんなが勝ちたいという同じ思いを持ってやれたことが一番と思う。本当にみんなの力で勝ててよかった」。今や「ファミリー」のチームメートとは試合後、勝利の喜びを分かち合った。(惟任 貴信)

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2019年6月22日のニュース