阪神・糸原 勝ち越し劇演出にダメ押し打「いい勝ち方した」

[ 2019年6月22日 05:30 ]

交流戦   阪神5―3西武 ( 2019年6月21日    甲子園 )

<神・西>7回無死、左前打を放つ糸原(撮影・平嶋 理子)   
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 不敵な笑みは、快音の予兆だった。試合の流れをなかなか引き寄せきれない展開で、阪神・糸原が、価値ある一打で勝利をたぐり寄せた。

 「1点差と2点差では全然違う。最悪でも2死三塁にしようと思って引っ張った。抜けてくれて最高だった」

 1点リードの8回1死二塁、小川の投じた7球目のスライダーを渾身(こんしん)の力で叩いた。打球は、二塁手のグラブをはじいてセンターへ抜ける中前適時打。12日ソフトバンク戦以来、8試合ぶりのダメ押しとなる貴重なタイムリーは、相手捕手との勝負も制したことを意味していた。この打席、ほんのわずかに表情を緩める場面があった。

 試合後、記者から質問が飛ぶと「真剣にやってるんですよ」と苦笑いを浮かべた後、真相を明かした。「初めて対戦するんで。僕らも戦略を練ってやってる。(笑みは)キャッチャーとの駆け引きが楽しかったので。良い勝負ができました」。1年で数えるほどしかないパ・リーグのバッテリーとの頭脳戦はキャプテンの心を揺さぶり、力に変えた。

 7回先頭では左前打を放ち、勝ち越し劇を演出。2回の四球も含めて3出塁と出色の内容に矢野監督は「ケント(糸原)を1番にして、近本2番というのもありかなと思ってる。それは頭の中に起きながらいこうかなと思っている」と今後、リードオフマンとして起用するプランも明かした。

 開幕前、「ケント」に力をもらっていた。今春キャンプ中、休日に訪れたジェラート店に居合わせた小学生のファンに「頑張ってください!」と声をかけられた。名前を聞けば同名の「ケント」。記念撮影に応じると「いい名前やんか。頑張ってな」と、はにかみながら、頭をなでた。

 「いい勝ち方したので、明日からまた頑張りたい」。混じりっ気のない笑顔は、偽りのない本心だ。勝利だけを求めて、キャプテンがまい進する。(遠藤 礼)

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