金子、「精密機械」けん制で反撃機会つぶした 計算通り「1球」で危機脱出

[ 2019年2月25日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム2―3巨人 ( 2019年2月24日    沖縄セルラースタジアム那覇 )

2回無死一、二塁、打者・陽の時、二走・ゲレーロにけん制する金子(撮影・西海 健太郎)
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 たった「1球」で2回無死一、二塁のピンチを脱した。まさに「精密機械」。日本ハム・金子が移籍後初登板の巨人戦で通算120勝の実力を発揮した。

 「オープン戦でサインプレーもあって驚いたけど抑えることができた。最後も低めで内野ゴロを打たせたかったのでよかったです」

 まずはベンチから年に数度のトリックプレーの指示が出る。遊撃手の中島がバントシフトのように三塁方向に勢いよく走ることで二塁走者のゲレーロをおびき出し、二塁手の石井が二塁ベースカバーに入って、けん制死を狙う。金子は狙い通りに石井に送球し、1死を取った。そして、陽岱鋼(ヨウダイカン)への初球は外角低めへの142キロ直球。これも狙い通りに遊ゴロ併殺に仕留めた。

 オリックスで故障離脱する直前の昨年8月8日以来、ちょうど200日ぶりのマウンド。「多少の緊張感はあった」と振り返るが、初回は先頭の吉川尚から得意のチェンジアップで空振り三振を奪うなど3者凡退だ。そして2回は一瞬でピンチを脱出。2回を1安打無失点で、直球は最速145キロを計測した。

 オフは米シアトルの施設「ドライブラインベースボール」から取り寄せた最先端器具を使用して肩周りを強化し「強めに投げるまでの球数が減る」と語っていた。最大の狙いは試合前の準備の短縮。この日は「いつもと同じ時間から試合前の準備を始め、5分ぐらい時間が余った」と早くも効果を実感できた。

 既に古巣オリックスが相手となる3月30日の開幕2戦目の先発が内定している。「直球でファウル、変化球で空振りも取れた」と金子。視界は良好だ。 (山田 忠範)

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