雄星 渡米 争奪戦“第一歩”現地で交渉準備へ

[ 2018年11月11日 05:30 ]

渡米する菊池(撮影・会津 智海)
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 西武からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す菊池雄星投手(27)が10日、成田空港発の航空機で米ロサンゼルスに出発した。現地では代理人のスコット・ボラス氏(66)と今後に向けた話し合いや、移籍に備えた身体検査を行うとみられ、並行してメジャー1年目に向けたトレーニングを再開する。来年の米国での戦いへ、本格的に動きだした。

 観光客でごった返す週末の成田空港。菊池はリラックスした表情だった。5日に球団からメジャー移籍容認が発表されてから、初めて口を開いた。

 「球団からも改めて夢を応援したいと言ってもらえて、9年間、ライオンズに育ててもらって改めて感謝の気持ちです」

 10日前後を予定している今回の渡米で代理人スコット・ボラス氏と入念な打ち合わせを行うとみられる。同氏はGM会議の会場で「ポスティングの期間が始まるのを楽しみにしている。全てのチームを吟味していく」と発言。現地ではメディカルチェックに臨む予定で、交渉へ向けた準備を整えることになる。

 菊池はさらに「来季に向けてしっかりトレーニングを再開することが目的。明日から練習再開。ここからはノンストップでいく」と話した。シーズン終了後は「15日間くらいは本当に何もせず、リラックスする時間をつくる」と例年と同じように休養したが、米国到着とともにスイッチを切り替える考えだ。

 ポスティング申請期限は12月5日で、申請時期は今月下旬と予想される。レンジャーズ、マリナーズ、レッズ、ブルージェイズ、フィリーズ、ドジャース、ナショナルズなど10球団近い争奪戦は必至で、年内には移籍先が決まる。「高校の時から憧れていた場所。ひとつの大きな夢」と菊池は希望を胸に機上の人となった。 (春川 英樹)

 ▽ポスティングシステム 日本の所属球団は11月1日から12月5日までの間に大リーグ側に申請し、米30球団に通知された翌日から30日間、獲得を希望する全球団と交渉できる。上限2000万ドル(約22億8000万円)だった譲渡金は、今年から変動制に。契約金、年俸、バイアウト(契約解除)額の総額の2500万ドル(約28億5000万円)までの部分に20%、2500万ドル〜5000万ドル(約57億円)までの部分に17・5%、5000万ドルを超えた部分に15%をかけた額を足して譲渡金を算出する。

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