阪神・矢野監督 まずはノーサイン&ノー指示 11日初実戦の紅白戦

[ 2018年11月11日 05:30 ]

ブルペンで打席に立ち、小野の球筋を確かめる矢野監督(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神・矢野燿大監督(49)が秋季キャンプ第3クール初日の10日、11日に就任後初実戦として迎える紅白戦に向けて選手に自主性を求める考えを示した。実戦の中で選手個々が考える力を養うため“ノーサイン&ノー指示”の方針。飢えた若虎たちに「自分流アピール」を促した。

 自分で考え、動き、そして自分を出せ!矢野阪神初の実戦となる紅白戦へ向け、指揮官が若虎に求めるものは至ってシンプルだ。

 「そうやね。ずっと言っているけど、自分たちがどうしたいか。どうするか。指示待ちではなく、自分でどうするかよね」

 結果も、もちろん重視する。ただ、それより大事なものがある。チャレンジ精神だ。意図のある失敗を責めるつもりは毛頭ない。それが今季日本一になった2軍で貫いてきた基本方針だ。それを1軍監督としても継続する。「俺はチャレンジをしないことが選手の成長を一番止めると思っている。結果も出た方がいいけど、まずはチャレンジする方をしてほしい」と積極性に期待を寄せた。

 自主性を発揮させるためにも、試合中にサインはない。指示も出さない。投手陣には「どんどん勝負すればいい。2ストライクを取っても、遊び球なんか基本的にはいらんと思っている」と発破を掛け、打者陣にも「打ち方とか方向決めたりとか、球種を絞ったりとか。積極的に行けと言っているから真っすぐに合わせて打ちに行くとは思うんだけど。自分の中でそうやって考えてやって、どうやってやったかは(後で)聞きたいんだけど。頭ごなしに言うことはない」と背中を押した。

 その一球、一打に根拠があれば、結果だけでそのプレーを論じることはない。失敗を恐れず、思い切ってプレーしろ――というわけだ。「自分らで考えて、自分でポジショニングして、それで走るんやったら走ればいい。もうピッチャーもバッターも守備も走塁も、全部そうやってやっていきながら。それでアピールしてくれたら、一番いいかなと」。選手個々の考え、動き、武器…。その集合体こそが「矢野野球」だ。(惟任 貴信)

続きを表示

2018年11月11日のニュース