オリックス　勇者魂で勝利　１９歳山本　プロ初セーブ「凄い楽しかった」

パ・リーグ   オリックス４―２西武 （ 2018年5月1日    京セラＤ ）

９回を無安打に抑えプロ初セーブを挙げる捕手・山崎とタッチを交わす山本
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　ブレーブスの魂を全身にまとった１９歳は文字通り強敵を恐れない勇者だった。２点優勢の９回。初めて任された難局でオリックス・山本が仁王立ちした。

　「投げると思っていなくてギリギリに言われました。いつもと違う重圧もあったけど、凄い楽しかったです」

　一人目に目下、リーグ２冠王の山川を迎えて燃えた。外角に外れた２球目は１軍公式戦では自己最速の１５４キロを計測。勝負球も圧巻だ。２―２からの５球目、外角低め１４８キロの高速カットボールで空振り三振を奪った。外崎は初球スライダーで遊ゴロに退け、最後はメヒアから１４１キロのフォークで空振り三振を奪った。

　１９８５〜８８年の阪急の復刻ユニホームを着用した「ＫＡＮＳＡＩ　ＣＬＡＳＳＩＣ　２０１８」。猛打で首位を快走する難敵に福良監督は３連投中で休養を決めていた増井の代役として山本をぶつけた。「練習の時に増井には伝え、９回は最初から（山本）由伸でいこうと決めていた。由伸ならいけると思っていた」。阪急の速球派右腕、山口高志をほうふつさせる快投で期待に応えた。

　昨季は５度の先発で１勝１敗。球団高卒新人の勝利は９４年平井正史以来だった。開幕ローテーションから漏れた今季はチーム事情から救援で先月２４日に初昇格し、５試合計５回無失点。球団の１０代セーブは９５年平井以来５人目になった。先発へのこだわりはあっても山崎勝から記念球を受け取り、「宝物。この経験を次に生かしたい」と笑った。（湯澤　涼）