広島・中村祐 無傷の3連勝も「まだまだダメ 今日は勝ちを付けてもらった」

[ 2018年5月2日 06:29 ]

セ・リーグ   広島―巨人 ( 2018年5月1日    マツダ )

6回表1死一塁、小林を遊ゴロ併殺に仕留めてグラブを叩く中村祐
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 高い修正能力と強い精神力を見せつけた。広島・中村祐が、好調な巨人打線を相手に6回を8安打3失点に抑える粘投。開幕から無傷の3連勝を飾り、伸び盛りの22歳は野手陣に感謝の言葉を並べた。

 「バックの守りが良く、会沢さんにも助けられた。制球し切れない部分があったけど、リードで投球の幅を広げてもらいました」

 暗雲漂う立ち上がりだった。初回いきなり3連打で先制点を献上すると、2回にも2失点。投手の山口俊に左前打を許した2死一、三塁で坂本に2点二塁打を浴び、8連勝中に69得点を挙げた勢いに飲み込まれかけた。

 だが、ここでズルズル行かないのが、中村祐の成長だ。ハイライトは、2四死球が絡んだ3回1死満塁を粘り切った場面。長野、小林を十八番のスライダーで内野フライに仕留めると、4回からはセットポジションに変えてリズムをつかんだ。

 「走者を出してからの方がコントロールがいい感じがあった。会沢さんに低め、低めに…とジェスチャーで示してもらい、投げ切ることができました」

 3回、会沢への連続死球を契機に警告が発せられた試合。中村祐はそれでも、ひるまず内角を突いた。ゲレーロへの2死球にも「コースを突くだけ。投げにくさはなかった」。そんな右腕を、緒方監督は「立ち直ってくれたからね」と称えた。

 「まだまだダメ。今日は勝ちを付けてもらった。長いイニングを投げ、自分で勝ちを付けられるような投手になっていかないと」

 筋金入りの負けず嫌い。赤ヘルの屋台骨を背負う投手を目指し、中村祐はどん欲に、真っすぐに突き進む。

(江尾 卓也)

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2018年5月2日のニュース