神宮借用2カ月にして ヤクルトなど「7カ月」にNO

[ 2016年4月27日 05:30 ]

会合を終え、報道陣に対応する成瀬伸之・神宮外苑総務部長

 長すぎる使用中止にNO――。2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が大会準備や運営のために同年5月から11月まで神宮球場の借用を求めている問題で、球場を管理する明治神宮外苑と、ヤクルト、東京六大学連盟、東都大学連盟、東京都高野連の使用4団体幹部が26日、組織委と都内で初協議した。

 約30分間の会合で4団体は使用の実情を説明。神宮外苑の成瀬伸之総務部長は「総意として、7カ月の案をそのまま受けることはできないとはっきりお答えした」と明かした。関係者によると4団体側は球場を使用できない期間を、五輪、パラ五輪の期間とその前後1週間を合わせた計2カ月ほどまでに短縮したい考えを持っているという。これに対し組織委は「期間をなんとか短縮する方向で案を作り再度協議に臨みたい」と返答した。

 組織委は借用期間中、球場を資材置き場やボランティア待機場所として使用することを想定。人工芝を撤去し、建物を建設するために必要な工事期間が長期の使用中止に影響しているとみられ、成瀬部長は「野球場の形に手を加えないような、本来の形での使用を前提とした案を検討してもらえないか」と、使用用途の見直しも要望した。

 組織委は今年3月下旬、明治神宮外苑に対し、神宮の使用中止に加え、20年1月からの神宮第2球場の借用も要請。年間400試合以上の公式戦を行う4団体にとって収入面等への打撃が大きく、再考を求める声が上がっていた。次回協議は5月中に行われる見通し。組織委が提示する新案の内容が注目される。

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2016年4月27日のニュース