金本監督、雑なプレー悔やむ「流れが来ている中で、やっぱりね…」

＜神・巨＞９回２死、打者・高山のとき、微妙なストライクの判定にベンチで怪訝な表情の金本監督（右）と香田コーチ

セ・リーグ 阪神３－５巨人

（4月26日 甲子園）
　阪神は２６日、本拠地の甲子園球場で今季初めて巨人との伝統の一戦に臨み、３―５で悔しい逆転負けを喫した。左太もも裏痛を抱える福留孝介外野手（３９）が９試合ぶりに先発４番に復帰。３９歳の誕生日を自ら祝う２安打と奮闘した。８回には鳥谷の中越え二塁打で一塁から長駆生還する激走も披露。たとえ手負いでも頼もしい勇姿を見せつけた。

　就任後初めて迎えた甲子園での巨人戦。痛い逆転負けを喫した金本監督は攻撃面での３つの分岐点を挙げた。

　「ちょっと（攻めが）雑になったのか。流れが来ている中で、やっぱりね。ゴメスのゲッツーも痛かったし、鳥谷の走塁もそうだしね。あそこで１点…。北條のゲッツー（記録上は投ゴロ）も。無死二塁が一気に…ね」

　序盤は明らかにペースを握った。３回には藤浪の右越え二塁打を皮切りに２点を先制。なおも続いた１死一、三塁で５番のゴメスは最悪とも言える三ゴロ併殺打に倒れた。最低限の犠飛でも取れたはずの追加点を奪えなかった。

　続く４回にも、みすみす好機を逸した。先頭の鳥谷の右中間二塁打で無死二塁。３回に逃した１点を奪う絶好機が訪れた。最低でも右方向への進塁打が期待される場面。だが…。続く北條は何にもつながらない投ゴロ。その打球に二塁走者の鳥谷が思わず飛び出してしまった。高木勇の素早い二塁送球で痛恨のタッチアウト。打者走者の北條も生き残ることができず、流れを断ち切った。

　「あれ（攻撃のミス）で流れを自ら手放してしまったかなと。結果的にね」。あくまで結果論。終わったことを逐一、あげつらうつもりはない。それでも指揮官は首をかしげざるをえない。８回に鳥谷の適時二塁打で１点を取り返したものの、時すでに遅しだった。

　現役時代から弟分としてかわいがってきた広島・新井が通算２０００安打を達成。ただ、公式戦中であり、ライバル球団の中軸打者ということもあってコメントは残さなかった。今は目前の、自軍の試合のみに集中。悔しい黒星は、２７日の第２戦で取り返しに行く。（惟任　貴信）