広島 675日ぶり首位!エルドV撃&千金弾 好調の秘訣は“聞く耳”

[ 2016年4月13日 05:30 ]

<広・中>初回1死一、三塁、左前に勝ち越し適時打を放つエルドレッド

セ・リーグ 広島3―1中日

(4月12日 呉)
 怪力助っ人がチームをセ界の頂点へと押し上げた。勝ち越し打、そして貴重な追加点となる一発。広島・エルドレッドのバットから生まれた2打点が今季初の3連勝を引き寄せた。貯金も今季最多3。勢い付くカープが巨人、阪神と同率ながら、14年6月7日以来、675日ぶりの首位に立った。

1メートル96、122キロの大男が柔剛を織り交ぜた。「柔」は初回だ。ルナの適時打で同点とした直後の1死一、三塁。若松の直球を狙った。

 「初球から積極的に行くと決めていたんだ」

 ファーストストライクの2球目を叩くと強烈な打球は左前へ。自軍に流れを引き寄せる勝ち越し打となった。本来の持ち味である「剛」も忘れない。1点リードの6回無死、初球の直球を叩いた。打球は左翼スタンドへと高い弧を描いた。チームに貴重な追加点をもたらす2号ソロに「高く上がりすぎたけど、ギリギリ入ってくれたね」と豪快に笑った。

 この日の2安打で打率は・389。昨年の首位打者であるヤクルト・川端を抑え、リーグトップに返り咲いた。

 「カープのスタッフは僕の状態のいい時と悪い時を分かってくれている。悪い時にはすぐに指摘してもらえるんだ」

 “聞く耳”が好調の主要因。来日5年目で日本語の聞き取りに関しては通訳を介さなくてもできる。報道陣への「みんなが何を話しているか、本当は分かってるんだぜ」というジョークもすでに「ネタ」の域だ。

 昨年の就任後、初めて首位の座に立った緒方監督は「関係ない。順位は関係ない」と表情を変えることなく、気を引き締めた。リーグ最高打率を誇る赤ヘル打線。中心には頼れる助っ人がいる。 (桜井 克也)

 ▼広島・野村(13年5月17日にプロ初完投勝利を飾った呉でチームを3連勝に導き)良かった。連勝が続いているので伸ばしていきたい。

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