ソフトB和田 1643日ぶり日本1勝 奪三振率は大谷超えパ2位

[ 2016年4月13日 07:45 ]

<西・ソ>勝利投手の和田(左)はウイニングボールを手に工藤監督とガッチリ握手

パ・リーグ ソフトバンク4―1西武

(4月12日 西武プリンス)
 5年ぶりに日本球界に復帰したソフトバンクの和田が「三度目の正直」で今季初勝利を手にした。11年10月13日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、1643日ぶりの日本での白星。

 「自分が投げた試合で初めてチームが勝ったので、そういう意味ではホッとしています」と表情を緩ませた。

 3月29日の本拠地開幕戦(6回4失点)で投げ負けた岸との再戦。「コントロールがばらついた」と6回で123球を費やして降板したが、失点は6回の中村に許したソロによる1点だけ。この回、さらに2死一、二塁のピンチでは代打・外崎を三振に仕留めてグラブをポンと叩いた。

 12年に海を渡ったが、1年目に左肘のじん帯再建手術を受け、4年間でメジャーでは通算5勝(5敗)に終わった。5年ぶりに戻ってきた日本球界には、再起を誓い合う仲間もいる。同じ80年生まれの松坂(ソフトバンク)と藤川(阪神)だ。3人とも同じ手術を受け「トミー・ジョン3兄弟」と冗談交じりに口をそろえる。3日のDeNA戦(甲子園)で真っ先に日本復帰初勝利を飾った藤川に、和田も続いた。

 直球でグイグイ押したかつての姿とは違う。米国ではカットボールやツーシームを習得。新たな球種を日本でも生かすため、米国ではほぼ真ん中を踏んでいたプレートの位置を三塁側の端にずらすなど、準備を重ねてきた。「自分としては50点。6回しか投げられなかったし、球数も多くリズムも悪かった」と投球内容には納得していないが、工藤監督は「6回1失点は十分。よく投げてくれた」とねぎらった。

 チームは3連勝で勝率5割復帰。経験豊富な和田の存在は大きい。背番号21も「この1勝で終わりではない」と頼もしく言い放った。

 ≪奪三振率10・42はパ2位≫和田(ソ)が今季3試合目で初勝利。メジャーから日本球界に復帰し、登板3試合以内で白星を挙げたのは、3日DeNA戦の藤川(神=2試合目)に次ぎ12人目。うちソフトバンクでは66年村上(当時南海)、14年岡島に次ぎ3人目だが、過去2人は救援勝利で、先発は和田が初めてだ。この日は6回で6三振を奪い、今季は合計19イニングで22奪三振をマーク。奪三振率は10.42となり、パの規定投球回到達者では、則本(楽=13.30)に次ぎ大谷(日=9.86)を抑える2位と切れのある投球が光っている。

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