ハムドラ8姫野 中田も認めた“やんちゃ”「やりそうなツラしてる」

[ 2016年1月15日 10:40 ]

憧れの中田(右)と緊張した面持ちで記念撮影に納まる姫野

 出会いは突然、そして偶然だった。昨年12月のこと。姫野が自主トレの拠点の一つとしていた大阪のチーム「寝屋川中央リトルシニア」に、憧れの人が野球教室の先生としてやってきた。日本ハム入団で同じユニホームを着ることになった、主砲・中田だ。緊張でうまく話し掛けられない。中学球児を指導する姿がただ、まぶしかった。

 「野球教室では“タイミングの取り方が大事”という話をされていた。凄く勉強になった」。その夜、食事に誘われた。天理(奈良)を中退し、フリーターを経て大阪偕星学園に編入した姫野の根性と心意気を、“やんちゃ”を地でいく中田はひと目で見て取った。

 「クソ生意気そうだけど、やりそうなツラしてるな」。姫野は唐突なひと言に驚き「憧れの人からの言葉。凄くうれしかった」と胸の高鳴りが止まらなかった。打撃用手袋をもらい、入寮時に持参。「部屋に飾っています。破けるともったいないので使えません」。かけがえのない宝物だ。

 昨夏甲子園に初出場した大阪偕星学園で打線をけん引したのが1番・姫野。九州国際大付(福岡)との2回戦で敗れはしたが、一発を放った。高校通算26本塁打を誇った右の好打者は、球団からは俊足を生かしたスイッチヒッター転向を提案され、左打席の練習に励んでいる。「挑戦して無駄なことはない。挑戦する価値がある」。中田に認められた面構えだけでなく、プロで生き抜く度胸も据わっている。(柳原 直之)

 ◆姫野 優也(ひめの・ゆうや)1997年(平9)4月2日、大阪府枚方市生まれの18歳。小学4年から西牧野アタックスで軟式野球を始める。中学ではオール枚方ボーイズに所属し、1年時にジャイアンツカップ優勝。大阪偕星学園では昨夏甲子園で12打数4安打。投手としても最速142キロを誇った。遠投120メートル、50メートル走は6秒2。1メートル84、89キロ。右投げ両打ち。

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