巨人ドラ7中川 異例の1軍キャンプ抜てき 由伸監督明言

[ 2016年1月15日 05:30 ]

キャンプ1軍が決まった中川は観覧車を背に「大」の字ジャンプ

 異例の抜てきだ。巨人・高橋監督が14日、川崎市のジャイアンツ球場でコーチ会議に出席し、新人の1軍キャンプ参加について「3人連れていきます。桜井、中川、重信の予定です」と語った。

 ドラフト1位・桜井(立命大)、2位・重信(早大)までは想像の範ちゅうだったが、7位・中川(東海大)の名前は意外性十分だった。00年以降の巨人春季キャンプで1軍始動したルーキーのうち、ドラフト指名順位が最も下位だったのが02年6巡目の矢野(現日本ハム)。今回の中川はそれを超えることになる。指揮官は「(若手の)お試し期間でもない」と本気。中川は「開幕1軍を目標にしているので、それに近づけてうれしい」と頬を紅潮させた。

 最速145キロの直球が武器の左腕。右打者の懐に食い込むクロスファイアは一級品で、スカウト陣からは「中日・岩瀬タイプ」と評される。チームは内海が昨季2勝の不振で、杉内が9月に右股関節の手術を受け、左投手の底上げが急務。昨秋キャンプでは、育成左腕の田原を1軍に呼んだ。中川は大学で先発、救援を経験しており、幅広く適性を見極めていく。

 この日の新人合同自主トレで、中川は20メートルの往復走を繰り返す持久力測定テストで全15選手中トップの58往復をマーク。13年にルーキーだった大学の先輩・菅野の56往復を超えた。テスト中に高橋監督の視察に気付いていたといい「見てもらえる時間は少ない。無駄にせずアピールしたい」と力を込めた。

 キャンプメンバーの振り分けは15日のスタッフ会議を経て、20日前後に最終決定する。趣味は映画観賞で、「ハラハラドキドキするから」と「ダイハード」がお気に入り。キャンプでは即戦力左腕が首脳陣の胸をドキドキさせる。(神田 佑)

 ▼ドラフト1位・桜井 開幕1軍という目標のスタートラインに立てた。全力プレーしたい。

 ▼2位・重信 (紅白戦では)必ず盗塁したい。

 ◆中川 皓太(なかがわ・こうた)1994年(平6)2月24日、大阪府生まれの21歳。広島・山陽から東海大へ進み、4年時の首都大学春季リーグ戦では6勝4完封を挙げ、最優秀投手を受賞した。契約金3000万円、年俸800万円。1メートル83、83キロ。左投げ左打ち。

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