山本昌氏が太鼓判「50歳過ぎまで…」大谷を“後継者”に指名

[ 2016年1月15日 06:30 ]

番組収録に向かう大谷

 日本ハムの大谷翔平投手(21)が、球界の「伝説」から200回投球と250奪三振のノルマを与えられた。14日、50歳のプロ野球最年長出場記録を残して昨季で現役引退した前中日・山本昌広氏とともに、千葉・鎌ケ谷球場でBSスカパー!の「大谷翔平スペシャル~山本昌と世代を超えたエース対談~」(2月15日午後9時放送開始予定)の収録に臨んだ。

 インタビューを終えた山本氏から突然切り出された。「今年は200回投球と300三振をやってほしい」。昨季に投手3冠を獲得した大谷の成長を実感しての言葉だ。直後に「ちょっとオーバーだったな。250三振だな」と下方修正されたが、それでも達成すれば232回で276奪三振だった11年のダルビッシュ(日本ハム)以来5年ぶり。65年のドラフト制導入以降では7人目の快挙となる。

 山本氏は「力の入れ具合とか大人の投球ができるようになった」と、実現可能な数字だと力説した。3年目の昨季は160回2/3を投げ196奪三振。大谷も「登板数はもう少し頑張りたい。イニングが増えれば(奪三振も)自然に増えると思う。目標を持つことは大事」とクリアを見据えた。

 その鍵となるのが「新球」への挑戦だ。昨季のタイトルは215個の楽天・則本に譲ったが、大谷自身の奪三振率も上がった。打者がフォークを意識してくれたことが要因だと自己分析し、各球団が研究を重ねてくる今季は「奥行きのある球」も必要と考える。それがチェンジアップだ。これまでも取り組んできたが「昨年はまだ(投げる)リスクの高い球だった。精度が上がれば投げるメリットがある」と今季は完全習得を目指す。

 29歳差の2人の共通点は故障しにくい柔軟な肩だ。山本氏は「あの体と練習方法だったら40歳過ぎまで投げられる。50歳過ぎまで、僕の記録を抜いてもいい」と絶賛。大谷も「(対談は)勉強になった。自分も長くやれるだけやりたい。長くやれるには理由がある」と最高のモチベーションをもらった。 (君島 圭介)

 ≪ダル以来5年ぶりなるか≫大谷(日)が今季200イニング以上を投げ、250三振以上を奪うと11年ダルビッシュが232イニング、276奪三振で達成して以来5年ぶりになる。ドラフト制以降にこのラインを突破した投手は6人(13度)。最多は江夏(神)の4度で鈴木啓、野茂(ともに近鉄)の3度と続く。また、200イニング、300奪三振にハードルを上げると68、70年江夏、68年鈴木啓といるだけ。大谷が記録すれば46年ぶり、チームでドラフト制以前にもおらず初めてになる。

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