大瀬良“津田さん超え”誓う「背番号14は大瀬良と言われるように」

[ 2015年6月18日 09:11 ]

背番号14を背負う大瀬良

 広島・大瀬良大地投手が24歳の誕生日を迎えた17日、スポニチ本紙の単独インタビューに応じた。クローザー就任をにらみつつ、先発からリリーフ転向した剛腕。巻き返しの切り札として期待を担う右腕は、19日に再開するリーグ戦で無失点救援を目標に掲げ「やる以上は津田(恒実)さんを超え、背番号14は大瀬良と言われるような結果を出したい」と力強く語った。(構成・江尾 卓也)

 ――リリーフに転向して2試合(10日=西武、13日=ソフトバンク)に登板し、味方の拙守が絡んで2回2/3で失点4(自責1)。自己評価は?

 「自分の登板までの調整、入り方を探りつつだったので、難しい部分はありました。西武戦はすごく集中していたけど、結果的に打たれて(野村の)勝ちを消した。祐輔さんに“次もあるから、気にしている場合じゃないゾ”と言ってもらって吹っ切れました」

 ――救援は登板即、トップギアが求められる。

 「先発の時よりも力を入れるんですが、球速がそんなに変わるわけじゃないし、逆に力んで体の開きが早くなっている。ソフトバンク戦では(捕手の)石原さんに“久々に受けたけど、開きが早いので球が見やすい”と指摘されました」

 ――意識の問題かな。

 「ええ。力づくで勝負していくものかな…と思っていたので。でも、そうすると、ボクの場合はフォームが崩れますね」

 ――打たれた原因がわかっているのなら…。

 「はい。結構打たれていますが、気付いたことはたくさんありました」

 ――ブルペンに入ったことで、救援投手の大変さが理解できたのでは?

 「西武初戦(9日)に初めてブルペンに入って投げたんです。試合に集中した状態で肩をつくって休み、つくって休み…が毎日続く。試合には投げなかったけど、初日が一番キツかった。登板する人たちはいろんなものを背負い、大変な役割だな…と思ったし、先発をやっていると気付けなかった。もっとリリーフの人たちに感謝しないといけない…と感じました」

 ――19日からリーグ戦が再開する。目標は?

 「数字は難しいけど、中継ぎは任されたイニングをゼロで抑えるのが仕事。しっかりつないでいきたいと思います」

 ――現状は勝ちゲームの終盤を担うセットアッパー。いずれは抑えに。

 「セットアッパーで結果を出すことで抑えに回るのであれば、そうなるでしょうし、結果を残さないと次もない。今はそこで役目を果たすことしか考えてないですね」

 ――背番号「14」を改めて認識したのでは?

 「そうですね。リリーフに回ったら、やっぱり津田さんの名前を挙げられるので(笑い)」

 ――故津田投手も先発、抑え両方をこなした。

 「ボクも色んな経験ができていると思います。やってみないと、その立場の人の気持ちはわからない。いずれまた先発したいと思いますが、この経験は貴重だし、投手として成長したいですね」

 ――昨オフに津田投手のお墓参りに行ったとか。

 「ええ。1年間無事に1軍でローテーションを守って新人王が取れましたという報告と、2年目も活躍できるよう頑張るので見守ってください…とお願いしました」

 ――津田投手は気持ちを前面に出し、剛速球で真っ向勝負した。大瀬良投手に姿がダブる。

 「それだけよく名前を聞くということは、皆さんの記憶の中にまだ、津田さんの姿があるんだろうな…と感じます。やる以上はやっぱり、大瀬良にリリーフを任せてよかった…と言われるよう頑張りたいし、何十年後かには、背番号14は津田さんではなく、大瀬良の番号と言われるよう追い越したい。魂を感じながら投げたいと思います」

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