大谷 憧れ雄星先輩に勝った!剛球原点は花巻東のプールトレ

[ 2014年4月13日 06:37 ]

<日・西>西武・菊池の前で力投する日ハム・大谷

パ・リーグ 日本ハム3-2西武

(4月12日 札幌D)
 憧れの先輩に投げ勝った。日本ハムの大谷翔平投手(19)が12日、西武戦に先発。花巻東(岩手)の先輩である西武・菊池雄星投手(22)と初めて投げ合い、5回2/3を6安打1失点に抑えて今季初勝利を挙げた。毎回走者を出しても毎回三振を奪う力投で、自己最多で初の2桁となる10三振を奪った。二刀流2年目。投手としては昨季から負けなしの4連勝を飾った。

 悔しくて顔を上げることができない。3―1の6回2死一塁。大谷は4つ目の四球を与え、ピンチを広げたところで降板。自己最多の10三振目を奪った直後だった。

 「何もいいところがない投球でした。最後はピシャリといきたかったですし、(6回を)投げ切りたかった」。今季初勝利を挙げても「投手・大谷」の表情は晴れ晴れとはしなかった。

 花巻東の先輩・菊池との初めての投げ合い。憧れて、同校に進学したほどの存在で「チームとして勝ちたかったですし、個人的にも勝ちたい試合だった」という。飛ばした。初回にプロ入り後、自己最速に並ぶ157キロを計測。制球はばらつき「引っかけたり、あまり良くない中での投球」と振り返ったが、自己最多の118球を投げ抜いた。最後は握力がなくなっていた。19歳が力投する姿に敵将の西武・伊原監督は「ガッツのある投球をする。打てるものなら打ってみろと。雄星(菊池)にはそこがちょっと欠けている」とうなった。

 前回登板で右ふくらはぎをつった影響も感じさせず、勝つためにマウンドからの景色も変えた。右投手は一般的に三塁側のプレートを踏む。大谷も同じだったが、初めて一塁側から投げた。「狙いはいろいろあります」。三塁側なら右打者の外角に角度をつけられるが、大谷にとって角度がない内角には投げづらい。プレートの位置を反対にしたことで内角へ角度をつけることができた。右打者への内角直球で追い込み、最後は外角へのフォークで10奪三振のうち、半分の5つを奪った。

 大谷の剛速球の原点は花巻東での「プールトレーニング」だ。入れ替わりだった3学年上の菊池の学年から始まった練習。専用手袋をつけ、水をかく動きだけで前進しなければいけない過酷なメニューだ。グラウンドが使えない冬場に室内プールで50メートル8本を週4回。これにより、大谷は手の甲を腰につけたまま、両肘が体から垂直に前に出るほどの肩甲骨の可動域の広さを誇る。長いリーチを存分に生かした力強い速球は、初めて投げ合った憧れの先輩から受け継がれた系譜だった。

 自身と菊池の投球を比べて「全体的には(菊池が)上」と感じた。そして「(初めて会った)中学3年の時も今でもそういう(目標の)位置にいてくれるのは僕としてもうれしい」と喜んだ。憧れの存在に投げ勝ち、真価を問われる二刀流2年目がスタートを切った。

 ≪43年ぶり≫大谷(日)が10三振を奪い今季初勝利。これまでは昨年8月23日オリックス戦の9奪三振が最多で2桁に乗せたのはプロ入り初めてだ。大谷は現在19歳9カ月。10代投手の2桁奪取は武田(ソ)が12年8月4日西武戦で10三振を奪って以来。日本ハムではダルビッシュが06年6月6日阪神戦で12三振を奪って以来になる。今季の大谷は野手として指名打者、代打を含め既に7試合に出場。同じシーズンに野手として出場した選手が投手として2桁三振を奪ったのは71年外山(ヤ)以来43年ぶり。同投手は7月29日中日戦で10三振を奪い完封勝利。同年代打、外野手として41試合に出場した。

 ▼大谷の父徹さん(岩手県奥州市の自宅で録画観戦)ヒーローインタビューを見ましたが、悔しそうでしたね。まず1勝というところが気になっていたので、形はどうであれやはりホッとしました。

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