菊池カウント3―0から適時打「置きに来た球なら行こうと」

[ 2014年4月7日 11:15 ]

<広・D>3回1死、一、三塁、菊池は右前に先制適時打を放つ

セ・リーグ 広島1-0DeNA

(4月6日 マツダ)
 勝負どころは見逃さない。ワンチャンスを確実に生かし、両軍唯一の得点を叩き出したのは広島・菊池だった。「マエケンさんも頑張っていたので、ホームを踏ませてあげたかった」。3回1死一、三塁、右前打で三走・前田健を本塁に迎え入れた。

 積極性が生んだ一打だった。好機の場面でボール球が3つ続き、カウントは3―0。後ろに中軸打者が控える状況でも、迷いはなかった。

 「待てのサインが出ていなかったので、外角に置きに来た球なら行こうと思っていました」

 狙い通りの外角141キロ直球。コンパクトに振り抜くと打球は一、二塁間を鋭く破った。その一振りに、野村監督は賛辞を惜しまない。

 「すごい勇気が必要なこと。そういう気持ちでいないと、簡単にストライクを取られる」

 「待て」を出さなかった勇気に、勇気で応えてくれた。前日5日は守乱で痛い敗戦を喫したが、この日は相手のミスにつけ込むしたたかさも披露。3回無死、石原の一邪飛をブランコが落球。その直後の中前打が先制劇の発端にもなった。

 27年ぶりの開幕3カード連続勝ち越しを決め、貯金は再び4。それでも指揮官は「投手が頑張って結果が残っているが、打線がもう少し活発化してほしい」と言う。理想は高い。だが、それに応えられる力はある。そう信じるからこその、ぜいたくな注文だった。

 8日からは東京ドームに乗り込み、首位で並ぶ巨人との3連戦。菊池はお立ち台で「絶対勝ちます!」とファンに約束した。

続きを表示

2014年4月7日のニュース