非情采配でオリ6連勝 ドラ1吉田一初勝利あと1死で降板

[ 2014年4月7日 05:30 ]

<オ・西>吉田一は5回2死から失点し勝ち投手の権利まであとアウト1つの場面で無情にもマウンドを降りる

パ・リーグ オリックス3-2西武

(4月6日 京セラD)
 勝ち投手の権利まで、あとアウト一つだった。5回、2本の長短打で1点を返され、なおも2死一塁。打者は西武の4番・浅村。一発出ると同点の場面で、オリックスの森脇監督は吉田一を交代させた。

 「初登板で、まずは(打順の)ひと回りをしっかり投げる。それをクリアしたらふた回り目。きょうはイニングではなく、そういうところに目的を持って送り出していた。4回2/3となると、鬼と書かれるかもしれませんが」

 自ら認めた非情采配。初回から3イニング連続で先頭打者を出し、毎回の7安打を浴びていた新人には、3巡目の4番打者は難敵という判断を下したわけだ。結果的に、継投は成功。4投手で、4回に糸井のソロなどで挙げた3点を守り切った。2カード連続の3連勝で、昨年5月以来の6連勝。貯金5で首位を守った。

 ドラフト1位右腕は、オリックスの球団名となって以降では89年の酒井勉(現楽天2軍チーフ投手コーチ)以来25年ぶり2人目となる新人初登板勝利を逃し、プロの厳しさを受け止めていた。「悔しさはありますが、試合には勝ったのでそれ(降板)は個人的なところ。あとは結果を出して信頼をしてもらえるようになりたい」。オープン戦2試合で11失点をした反省を生かし、走者を出してからの制球力が光った。勝ち星こそつかなかったものの、森脇監督も粘りを評価し、「次の切符はつかんだ」と、次回の先発を確約した。アウトあと一つは、次への宿題だ。

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2014年4月7日のニュース