中軸に連続エンドラン 貧打ゆえの「伊原野球」

[ 2014年4月7日 11:33 ]

<オ・西>8回、無死一塁、浅村の中前適時打で一塁走者・秋山(右)が生還(捕手・山崎勝)

パ・リーグ 西武2-3オリックス

(4月6日 京セラD)
 西武はエンドランに笑い、そして泣いた。1―3の8回無死一塁で、打席は昨年の打点王でもある4番・浅村。本来なら同点の一発を期待する場面で、伊原監督はエンドランのサインを出した。

 主砲は中前打を放つと、捕球が遅れた一瞬の隙を突き、秋山は俊足を飛ばし生還。「足」で1点を稼いだ。秋山は「スタートを切っていたので(生還できた)。ああいうケースで点を取れて良かった」と振り返る。なおも無死一塁の好機で、ベンチからは再び同サインが出た。しかし、5番・鬼崎は140キロ直球をバットに当てることができず、一塁走者・浅村が捕手からの送球で二塁憤死。あと1点が遠く、敗れた。

 機動力を駆使する「伊原野球」は垣間見えた。しかし、4、5番に連続でエンドランのサインを出す苦しいチーム事情も露見することになった。開幕以来、攻撃陣は不振でチーム打率は・196。中村不在のなか5番も固定できず、「足」で活路を見いだすしかない現状は深刻だ。伊原野球の神髄を披露すると同時に課題も明確に浮き彫りとなった。

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2014年4月7日のニュース