前回19球KO 井川「中3日」リベンジ1勝

[ 2014年4月4日 05:30 ]

<楽・オ>力投する井川

パ・リーグ オリックス3-1楽天

(4月3日 コボスタ宮城)
 昨年5位のオリックスが、日本一チームの楽天に3連勝した。敵地でのカード3連勝は、08年9月4日以来、実に6年ぶり。立役者は先発の井川慶投手(34)だ。19球KOされた3月30日の日本ハム戦(札幌ドーム)から中3日での登板ながらも、5回を2安打無失点で切り抜けて今季初勝利。打ってもウィリー・モー・ペーニャ外野手(32)が2戦連発となる5号ソロを放つなど戦力が整い始めた中で、首位タイに浮上した。

 最終回、マウンドには泥だらけの平野佳がいた。雨でぬかるむ足場に軸足の右足をとられて転倒。ボークを取られるなど苦しみながらの投球で1失点し、最後は1死二、三塁のピンチを背負った。「力のあるチーム。そんなに簡単に終わるとは思わなかった」。森脇監督の読み通り、ヒヤヒヤの展開になったが、最後は守護神が何とか守りきった。

 楽天に3連勝。しかも敵地での3タテとなれば、実に6年ぶりだ。開幕3連勝し、勢いに乗っていた日本一チームを、オリックスが止めた。痛快な下克上を演出したのは井川だった。3月30日の日本ハム戦では2死しか奪えず、先発では自己最短となる19球KO。中3日での登板だったが快投を見せた。

 2回の2死一、三塁では、前日まで打率リーグトップの嶋を得意のチェンジアップで右飛に仕留めた。勝利投手の権利がかかる5回は1死一、二塁。楽天の重盗を、捕手の伊藤が三塁で刺殺する援護もあり、無失点で切り抜けた。5回63球での降板は中3日を考慮したものだが「素晴らしかった。0点で抑えているんだから文句ない」と指揮官も賛辞を贈った。

 サングラスで登板した井川の目は見えないが、打者をにらみつけていた。「早めにチャンスをもらえたのがうれしかった。やり返してやろう。それだけです」。左腕は多くを語らなかったが、高山投手コーチは「相当気合が入っていた」と、これまでと違う闘志を感じていた。自分の力を開花させてくれた、かつての師・星野監督が敵ベンチから見守る中、井川は闘志満々で投げ込んだ。

 日本に復帰し、2年間で5勝止まり。今年は正念場で「悔いの残らないようにやりたい」と、引退覚悟の思いをあえて周囲に話していたが、心中には強い意志がある。栄養士の助言で豆乳を飲んだり、自分なりに練習メニューを考えて走り込んだり。「夏場に、ストレートが速くなるように工夫してやっている」と、完全復活を目指している。そう、星野仙一監督を胴上げした、あの2003年の直球を甦らせるため。KOされた汚名返上、ぐらいでは井川は終わらない。

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