大谷緊急降板右ふくらはぎつった 自己最短3回61球

[ 2014年4月4日 05:30 ]

<ソ・日>初回1死三塁、打者・内川の時にパスボールで三走・本多(右)の生還を許す大谷

パ・リーグ 日本ハム4-5ソフトバンク

(4月3日 ヤフオクD)
 日本ハムは3日、大谷翔平投手(19)がソフトバンク戦に今季初先発したが、61球で緊急降板した。3回途中に右ふくらはぎがつり、ベンチに下がって治療。再びマウンドに上がったが、この回を投げ終えたところで、交代を告げられた。体調も万全ではなく、試合中に宿舎に戻った。二刀流2年目は打者としては好スタートを切ったが、「投手・大谷」は不本意な初陣となった。

 9回逆転サヨナラ負けを喫した試合後、ヤフオクドームに大谷の姿はなかった。試合中にチーム宿舎へ戻っていた。石黒好光チーフトレーナーは「朝から鼻がずるずるしているところがあった。熱はないけど、次の試合もあるので、ホテルに帰らせた」と説明した。

 体調が万全ではない中で上がった今季初登板のマウンド。栗山監督は「様子がおかしいなと思っていた」という。アクシデントが起きたのは、2―2の3回。大谷は右足のストレッチを繰り返す。2死から4番・李大浩(イデホ)をストレートの四球で歩かせたところで、厚沢投手コーチと同トレーナーが駆け寄った。右ふくらはぎがつった大谷はベンチ裏で治療を受けた。

 約3分後、再びマウンドへ。長谷川に左前打を許したが、松田にはこの日最速の154キロを2球マークし、最後は外角138キロのフォークで空振り三振に仕留めた。しかし、首脳陣はこの回限りで降板を命じた。3回を5安打2失点。先発としては自己最短での降板となった。

 オリックスとの開幕3連戦は3番で出場し、14打数5安打、打率・357と活躍した大谷。このソフトバンク3連戦は、1、2日と欠場して投手の調整に専念し、満を持して臨んだ初登板だった。しかし、初回1死三塁から捕逸で先制を許すと、さらに2死一、三塁から松田に外角スライダーを中前に運ばれた。いきなり2失点。鋭い変化球で4三振を奪ったものの、「投手・大谷」の進化を示すには3回はあまりに短かった。

 右ふくらはぎの状態について、厚沢投手コーチは「つっただけ。大事に大事を取って降板させた」と軽症を強調。しかし、開幕からの緊張に加え、二刀流による疲労が影響した可能性もある。栗山監督は今後の起用について「(大谷と)話していないのでね。あす(4日)にならないと分からない」と表情を曇らせた。二刀流2年目は投手に軸を置く方針だが、歯がゆさが残るスタートとなった。

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2014年4月4日のニュース