イチ 5戦連続マルチで打率7割!神懸かり7連勝演出

[ 2012年9月24日 06:00 ]

<ヤンキース・アスレチックス>延長14回2死満塁、相手のサヨナラエラーで生還し、イバネス(手前)、ジーター(右)らに笑顔で迎えられるヤンキースの三走・イチロー

ア・リーグ ヤンキース10―9アスレチックス

(9月22日 ニューヨーク)
 ヤンキースのイチロー外野手(38)が22日(日本時間23日)、アスレチックス戦で移籍後初めて2番で先発し、9号ソロを含む3安打1打点。5試合連続マルチ安打を記録した。この5試合は打率7割と神懸かり的な活躍。延長14回にはとっさの好判断で、その後のサヨナラのホームにつなげた。5時間43分の死闘を制したチームは7連勝で、2位・オリオールズとの1ゲーム差をキープ。大詰めを迎え、背番号31の輝きが増している。

 6時間近い大熱戦は予期せぬ幕切れだった。延長14回2死満塁、ヌネスの一塁線の打球を一塁手のモスがはじき三塁から小躍りしながらイチローが生還する。そのままジーターらと歓喜の抱擁。興奮冷めやらないイチローが「あれが一番のビッグプレー」と断言したのは、直前の走塁だった。

 1死一、二塁で、3番ロドリゲスが中前打。誰もがサヨナラ勝ちを確信した。ところが、この試合がメジャーデビューだった二塁走者のメサが、なぜか三塁を回ったところで急ブレーキ。勢い余って三塁ベースを踏み忘れ、引き返したのだ。一塁走者のイチローは普通なら二塁を回り、二、三塁間で挟まれたはず。しかし、動物的勘が働いたのか、二塁でストップし、1死満塁に踏みとどめた。次打者は倒れたが、自身が三塁に進んだ2死満塁から幸運が起きた。

 イチローは振り返る。「普通なら行っていますからね。何となく止まったら(メサが本塁に)行ってないんだもん。ビックリした」。説明不能の「神走塁」。さらに首をかしげ「今の流れとしか言いようがない。あり得ないよね、絶対に走っている。いやー、恐ろしい、野球って」と続けた。

 ヤンキースタジアムには昔から、伝説の選手が精霊となってすみついているという神話がある。03年のリーグ優勝決定シリーズ第7戦。延長11回にブーンがサヨナラ本塁打を放った時、ジーターは「ようやくあの人たちが出てきてくれた」と言った。そんな不思議な力が働いたかのような劇勝だが、神懸かっているのは、イチローのバットも同じだ。

 初回の9号ソロに始まり、4点を奪われた直後の延長13回は先頭で内野安打で出塁し、そこから追いつき、2試合連続の延長サヨナラ勝ちにつなげた。この5試合は20打数14安打(打率・700)で、今季の打率も・269から・284まで上げた。延長戦での4点差逆転勝利は、ヤ軍にとって80年9月17日のブルージェイズ戦以来、32年ぶり2度目。イチローは「延長で4点入れられて帰った人は、家に帰ってビックリしているでしょうね。勝っているんだもん。そこが気になるわ」と痛快に笑った。

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