「足引っ張った」中田 崖っ縁で4番の仕事4打点!連敗止めた

[ 2012年9月24日 06:00 ]

<西・日>6回無死三塁、同点2ランを放った日本ハム・中田(中央)は栗山監督(左)に迎えられる

パ・リーグ 日本ハム6-2西武

(9月23日 西武D)
 これぞ4番、中田が窮地を救った。日本ハムは23日、負ければ首位陥落となる2位・西武との直接対決第3戦(西武ドーム)で主砲・中田翔外野手(23)が4打点の活躍。6回に同点の21号2ランを放てば、7回には左越えの2点二塁打で試合を決めた。今季16個目の勝利打点はリーグトップで、西武3連戦3連敗を阻止。この結果、25日から日本ハムが連勝し、西武が連敗すると26日に日本ハムの優勝マジック5が点灯する。
【試合結果】

 こんな一打を打つために苦しんできた。一振りで流れを変え、一振りで決める。それが4番の仕事だ。中田のバットが後のない崖っ縁でVロードを切り開いた。

 「貢献するどころか僕が足を引っ張って連敗してたから。チャンスに打てない自分に腹立たしくて。何とかしてやろうって気持ちだった」

 悔しさ、いら立ち、ふがいなさ…。全ての思いをパワーに変えた。2点を追う6回。今まで全くタイミングが合わなかった西武・岸のカーブを完璧に捉えた。左翼席へ突き刺さる同点の21号2ラン。続く7回、今度は第1戦(21日)の8回1死満塁で一邪飛に打ち取られたウィリアムスのチェンジアップを、泳ぎながら左越えへ左手一本で運んで逆転だ。

 打てない悔しさ。今季は開幕からの不振で何度も味わったが、優勝争いの天王山で味わうそれは格別に苦かった。第1戦の初回で右前打した後は9打席連続での凡退。うち6打席はチャンスをつぶした。「やられたらやり返すしかない」。この2日間、東京・立川のチーム宿舎にバットを持って帰り、6階の大広間で夜中まで素振りを繰り返した。福良ヘッドコーチからは「何で打てないか考えろ」と言われ、ボール球に手を出している点を修正。見極めるために軸足(右足)にタメをつくることを意識し、試合前は一本足で立って山なりのボールを打つティー打撃に取り組んだ。

 「あのカーブもチェンジアップも、そろそろ来るかなと思ってたら、たまたま来た」。中田はそう言ったが、軸足に重心が残っていたからボール球を見極め、カーブを呼び込み、崩されても左手一本で打てたのだ。昨年は9打数1安打だった苦手の岸から価値ある初アーチ。16個目の勝利打点はリーグトップだ。

 かつてミスタープロ野球、長嶋茂雄(現巨人終身名誉監督)は喜怒哀楽の全てをプレーに込めたという。今、中田も悔しさをバットに乗せ、チームを救う千金の4打点を叩き出した。「4番らしいね」と言った栗山監督は、こう続けた。「悔しさは力みも生むけど、力に変えた。着実に前へ進んでる」。この一打を打てると信じるから4番で使い続けてきた。

 負ければ首位陥落の瀬戸際で4番が打った。2位・西武と再び1・5ゲーム差。あとはゴールへ突き進むだけだ。

 ▼日本ハム・福良ヘッドコーチ きょうの中田はうまく打ったな。これが続いてくれればね。

 ≪西武ドームで打率4割超え≫中田(日)が6回同点21号2ラン、7回勝ち越しの2点適時二塁打と2安打4打点。今季1試合4打点以上は6月18日DeNA戦で5打点を挙げたのに次いで2度目になる。また先制、同点、勝ち越し、逆転の殊勲安打を1試合に2本は6月3日阪神戦に次ぎ自身2度目。2イニング連続でマークしたのはプロ入り初めてだ。今季の中田は西武戦で打率・305とパ対戦5球団では最高の数字を残しているが、球場別に分けると、敵地の西武ドームでは打率4割を超え、11試合のうち2安打以上がこの日を加え6度もある。

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