神奈川工 黒田ツインズ大活躍!弟が同点打、兄はV打

[ 2012年7月12日 06:00 ]

<神奈川工・関東学院六浦>同点打、勝ち越し打を叩きだしたバットを手に笑顔の黒田拓夢(左)と黒田大夢

神奈川大会1回戦 神奈川工9―2関東学院六浦

(7月11日 横浜)
 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は、22大会で160試合が行われた。神奈川大会では神奈川工の双子、黒田大夢(ひろむ)外野手、拓夢(たくむ)内野手(ともに3年)がそろって安打を放つ活躍で、関東学院六浦をコールドで下した。12日は24大会で226試合が行われる。

 双子球児ならではの、あうんの呼吸だった。1点を追う3回。2死二塁から3番・黒田拓夢が初球を流し打って同点打を左前に運んだ。すかさず二盗を決めると、2死一、二塁から今度は5番・黒田大夢が右打席から中前へ。二塁走者の弟が本塁へ頭から豪快に滑り込み、決勝点を挙げた。

 拓夢 いい球場(横浜スタジアム)でできて、打てて良かった。

 大夢 弟が打ったので、自分も打たないと、と思いました。

 芸能界の「マナカナ」と同じく、2人は94年8月16日に一卵性双生児として誕生した。兄・大夢は1メートル69、63キロで右投げ右打ち、弟・拓夢は1メートル71、66キロで左打ちだ。顔だけでなく、体形もそっくり。ユニホーム姿ではナインからも間違えられるほど。小2で野球を始めると、芹が谷中では横浜金沢シニアに所属した。グラウンドから帰ってからも、2人で自宅前でバットを振り、キャッチボールもこなした。「公立高校で甲子園に行こう」と話し合い、04年に神奈川大会で準優勝した、神奈川工に入学した。

 高校のクラスは違うが、授業以外では何をするのも同じ。「トイレに行くタイミングも一緒。入ろうとすると、先に入られていたりしますね」と大夢が言えば、拓夢は「けんかはあまりしないです」。好きな女の子のタイプと、好きな食べ物は違うと笑い合うが、2人は良きライバルであり、親友のような兄弟だ。

 互いに負けず嫌いでもある。「守備と送球は自分が上」(大夢)、「逆方向への打撃は負けない」(拓夢)。そんなツインズがけん引したチームは、7回コールド発進。卒業後はともに就職予定だけに、2人の夢をかなえるため、最高の夏にする。

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