世代の顔は俺だ!唐川、同郷同学年の岩崎に投げ勝った

[ 2012年4月15日 06:00 ]

<ソ・ロ>1失点完投勝利した唐川はファンの声援に応える

パ・リーグ ロッテ4-1ソフトバンク

(4月14日 ヤフーD)
 ロッテの唐川侑己投手(22)が14日、今季2勝目をチーム初完投勝利で飾った。ソフトバンクの強力打線を相手に7回2死までパーフェクト投球。8回に1点を失ったものの9回4安打1失点、無四球で116球を投げ切った。高校時代、千葉でしのぎを削った相手先発・岩崎翔(22)との同学年対決にも勝利。タレントぞろいの89年度生まれの中、「ビッグ3」の貫禄を示した。

 唐川が左翼を振り返ったときには、もう打球が弾んでいた。7回2死。内川に133キロ直球を左前に運ばれた。ここまで完全投球だった右腕の顔に少しだけ悔しさが浮かんだ。試合後、「初回から狙っていました」と冗談を言った後で切り出した。

 「完全ペースは分かっていた。無理だと分かっているので意識はしなかった。先に点を取ってくれたので、それが良い投球につながったと思う」

 この日の最速は138キロ。直球は140キロに満たなくとも抑えるすべがあった。スライダー、チェンジアップを低めに制球し、切れのある高めの直球で空振りを奪う。腕の振りは直球もスライダーもまったく一緒。打者との18・44メートルの空間で主導権を握り、絞らせなかった。快記録がストップした以降もポーカーフェースでアウトを重ねた。9回2死二塁で松中を迎えた場面でも、フルカウントから直球勝負を挑み、三ゴロに仕留めた。

 同学年対決に発奮した。同じ千葉出身で、07年高校生ドラフト1巡目同士の岩崎との投げ合い。成田1年秋の千葉県大会決勝では、岩崎を擁した市船橋に勝ち翌春のセンバツ出場につなげた。プロでの実績も自分の方が上。「当然負けられないという気持ちもあったし、意識もしていた。1点は取られたけど、こういう投球ができて良かった」と笑顔がこぼれた。

 投手にとって最も繊細な指先に神経を使う。元来、爪が割れやすい体質。ネイリストの経験がある姉・明子さん(24)に定期的に爪をケアしてもらっている。割れやすかった爪は昨季、一度も割れなかった。初めて規定投球回をクリアして自己最多の12勝。爪への不安がなくなり、右のエースとしてシーズンを戦う自信がついた。西村監督は「きょうはすべてが良かった。ナイスピッチング」とうなずいた。

 開幕から同い年の益田、中後ら救援陣がフル回転。唐川は「中継ぎが頑張ってくれていたので、何とか最後までいけたらと思っていた。それができて良かった」。5年目の右腕にとってこれが通算30勝目。22歳に日増しに風格が備わってくる。

 ≪ロッテ 敵地で5連勝≫唐川(ロ)が4安打1失点で今季初完投勝利。自身完投勝利は5完封を含め9度目になるがソフトバンク戦は初めて。通算勝利は30勝目。これでチームは首位ソフトバンクに1・5ゲーム差。今季のロッテは本拠地のQVCでは1勝4敗と負け越しているが、敵地では○○○○△○の5勝1分け。ロッテが開幕から敵地で無傷の5連勝以上をマークするのは、52年5連勝、81年前期6連勝に次いで31年ぶり3度目だ。

 ≪07年の高校生ドラフト≫中田翔(大阪桐蔭)、佐藤由規(仙台育英)、唐川侑己(成田)の「ビッグ3」に1巡目指名が集中し、29年ぶりに1巡目の単独指名がなかった。唐川は広島とロッテから指名され、抽選でロッテが引き当てた。ソフトバンクは4球団が競合した中田を抽選で外し、岩崎翔(市船橋)を指名。中日と再び抽選となったが引き当てた。

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