黒田 “生涯のライバル”松井気になる「対戦したい」

[ 2012年4月15日 06:00 ]

02年9月7日、巨人・松井秀喜(左)を見逃し三振に打ち取りガッツポーズの広島・黒田博樹

ア・リーグ ヤンキース5-0エンゼルス

(4月13日 ニューヨーク)
 09年に新装なったヤンキースタジアムの4度目の開幕。観客席には09年ワールドシリーズMVPに輝いて退団した松井のTシャツを着たヤンキースファンが目立った。同い年で、この日の主役を演じた黒田は「同い年だし、たくさん対戦しているし、素晴らしい打者なので凄く気になっている」。アスレチックスをFAとなり、いまだ所属先が決まらない生涯のライバルの去就を案じた。

 広島のエース、巨人の4番として、しのぎを削った。通算対戦成績は打率・313(67打数21安打)、6本塁打、17打点だが、松井は「特別打ち込んだという印象はない」と話している。黒田は「プロ入り当時から特別意識する打者」、松井も「同い年で一番素晴らしいと思っている投手」と認め合う関係だ。

 黒田の初奪三振(97年4月25日)は松井から、松井の通算300本塁打(02年7月9日)は黒田から。02年9月7日の最後の対決で、黒田が11球勝負で松井を見逃し三振に仕留めた場面は名勝負として語り継がれている。昨年7月20日タイガース戦で日米通算500本塁打を放った際にも松井は「思い出に残る3本塁打」の1本に、00年9月6日に黒田から放ったサヨナラ本塁打を挙げた。

 黒田がピンストライプの一員としてニューヨーカーに温かく迎えられた一方で、松井はメジャー10年目の所属先を求めて2月23日からニューヨーク州内で孤独な自主トレを続けている。一時はヤ軍が松井を獲得候補の一人にリストアップしたが、かなわなかった。

 メジャーの舞台で2人の勝負は一度も実現しておらず、互いに「対戦してみたい」と熱望してきた。黒田は生涯のライバルとの対戦を夢見て、メジャーで投げ続ける。

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