雄平に飯原 小川監督代打ズバリ的中で開幕2連勝

[ 2012年4月1日 06:00 ]

<巨・ヤ>7回2死満塁、飯原に勝ち越し打で生還した三走・バレンティン(背番4)らをハイタッチで迎える小川監督(左から2人目)

セ・リーグ ヤクルト6-3巨人

(3月31日 東京D)
 ヤクルトは沢村の前に5回まで1安打無得点で6三振を奪われた。しかし、小川監督は「沢村をつかまえるなら後半かな」と勝機をうかがっていた。そしてチャンスと見るや、迷わず手を打った。采配がズバリ的中し、08年以来の開幕2連勝だ。

 3点リードされた6回。沢村の球威が落ち始めたところに、投手の村中に代えて、代打・雄平を送る。打者転向後の1軍初打席で中前打を放つと、1番・田中が1号2ランで1点差。続く7回は2死満塁から田中の押し出し四球で同点とし、指揮官が再び動く。久保に対し、代打・武内。ここで巨人が左腕の山口を投入すると、代打の代打で飯原を打席に送った。

 「山口に対し、相性がいいと記憶の中にあったんですよ」。昨季の対戦成績は1打数無安打ながら、10年は4打数3安打と打ち込んでいた。指揮官の期待に応え、左翼線へ決勝の2点二塁打を放った飯原は「武内の気持ちも込めた。2人で打った安打」と胸を張った。

 代打勢が勝利を引き寄せ、本来の2番から、この2試合は1番に入っている田中も開幕戦の猛打賞に続く3打点と活躍した。小川采配について、田中は「準備しやすい。狙いをしっかりと説明してくれるから」と言う。開幕戦の打順も前日に全員に伝えた。この試合でも飯原には「左(投手)が来たら行くぞ」と事前に伝えていた。ナインと小川監督の信頼関係が、勝負どころでの好結果をもたらしている。

 「常に先を考えているということ。田中の2ランもムードを良くしたし、同点の時に勝負をかけようと。飯原も集中力を持ってやってくれてた」と小川監督。昨季は選手層の薄さが終盤の失速の一因となったが、青木の抜けた穴も脇役陣がしっかり埋めている。4年前は同じ巨人相手に開幕3連勝。緻密な小川野球でその再現を狙う。

 ≪08年ヤクルトの開幕連勝VTR≫3月28日の巨人との開幕戦(神宮)では先発・石川が6回2/3を2失点。打っても2回の二ゴロで勝利打点を挙げ、チームは6―2で勝利した。翌29日は村中が先発。4回3失点で降板するも、同点の7回にガイエルの適時打などで3点を奪い6―3で連勝した。さらに30日の3戦目には新人・加藤が先発。4回2/3を2失点だったが、以後4投手のリレーで無失点。10―2で大勝し、チーム6年ぶりの開幕3連勝をマークした。

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