沢村スタミナ切れ自滅　継投も失敗で３点リード守れず

＜巨・ヤ＞７回１死一、二塁、打者・相川の時、交代を告げられマウンドを降りる沢村

セ・リーグ 巨人３－６ヤクルト

（3月31日 東京Ｄ）
　交代を告げる巨人・原監督がベンチから出ると、沢村は表情を変えずマウンドで天を仰いだ。１点リードの７回１死一塁、バレンティンにストレートの四球を与えて降板。逆転を許すきっかけをつくった右腕は、自分を責めた。

　「６回で３安打しか打たれていないのに負け投手になる。それは四球。７回の２つの四球に自分のもろさを感じました」

　５回まで１安打投球。しかし３点リードの６回、田中に抜けたフォークボールを左翼に運ばれる２ランを浴びた。１点リードの７回は先頭の川端、そしてバレンティンへの四球も完全に球が抜けた。救援陣がリードを守れず、結局６回１／３を３安打４失点で負け投手。沢村は「僕の要所でのコントロールが悪かったということ」と悔やんだ。

　シーズン初登板。予想以上の疲れが、６回からの乱調に表れた。それでも続投させた原監督は「一番、苦しいところ。６回、７回、あの辺の投球。役割という部分で、圧倒できなかったことがこういう結果になった」。先発投手として７回を抑え切る。２年目ながら開幕２戦目を任せた右腕への試練が裏目に出た。

　沢村の降板後、２番手・久保を厳しい場面で投入したのも裏目に出た。いきなり相川にストレートの四球。２死満塁からは田中に同点の押し出し四球を与えた。沢村と合わせて１イニング４四球。自滅だった。指揮官は「（久保は）いいコンディションということでベンチに入っている」としたが、昨年１１月の右股関節の手術の影響で、オープン戦を含めて実戦登板は３イニングのみ。本来の投球にはほど遠かった。

　０９年以来の開幕連敗スタート。「久保さんや山口さんにああいう形でつないでしまって申し訳なかった」と沢村。信頼は次回登板で取り戻すしかない。