なぜ続出する?200安打 セは打高投低も理由か

[ 2010年9月27日 16:59 ]

 シーズン200安打は昨季まで3度しかなかった。それが今季だけでマートン(阪神)西岡(ロッテ)青木(ヤクルト)の3人と続出した。

 その要因には打撃技術の進歩が速いことを挙げる声が多数だ。もともと打者は投手より実戦に近い練習が可能で近年は質、量とも向上。ヤクルトの小川監督代行は「今の打撃マシンは何キロでも球速を出せる。どこまで進むのか」と驚く。ひじ当てなど防具も発達し、ロッテの西本投手コーチは「内角球に踏み込みやすくなった」と指摘した。

 一方、セ・リーグに限っては投手の質の低さが一因との見方が出た。多くの球団が複数のエース級を擁するパと比較し「セには絶対的な投手が少ない」(横浜・杉村打撃コーチ)。さらに複数のスコアラーは、昨季の防御率上位にいた巨人の高橋がメッツに、広島のルイスがレンジャーズに抜けた影響を挙げた。

 マートンと城島の加入で阪神の攻撃力がアップし、“打高投低”を加速させたとの分析もある。ヤクルトの伊勢巡回打撃コーチは「リーグ全体で投手の負担が増し、投打のバランスが崩れた可能性がある」と推察した。

 200安打が頻発する現状は一過性なのか、それとも…。阪神の和田打撃コーチが「これから毎年のように出るかもしれない」と予測するなど、現場は興味深くその推移を見守っている。

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2010年9月27日のニュース