金本「4番復帰計画」始動!ノースロー、代打限定

[ 2010年4月20日 06:00 ]

 連続フルイニング出場が1492試合で途切れた阪神・金本の「4番復帰計画」が固まった。当面は代打に専念し、守備面は練習からノースロー調整で右肩痛の早期回復を目指す方針だ。

 19日、球団トレーナーは金本について自宅静養と説明。球団関係者によれば、右肩痛は小さな筋肉の一部が切れていて、肉離れの症状に近いという。無理を続けて出場していれば、他の筋肉にも部分断裂を引き起こしかねない状態だった。そのため、20日からはノースロー調整で患部の回復に努める。
 首脳陣の1人は交流戦でのDH起用も見据えながら「先発に戻る時は4番。それはチーム内の共通認識」と強調した。足かけ12年の記録が止まったことに真弓監督は「(気持ちの)張りがなくなるのがちょっと怖い」と心配したが、早期復帰を目指す金本の思いに応えて1軍ベンチから外すことはない。当面は代打限定で起用する方針で、5月12日からの交流戦では「4番・DH」での出場が濃厚だ。
 18日の横浜戦(横浜)で4番を務めた弟分の新井も「金本さんが戻ってくるまでは…。自分が、というのではなくて、みんなでカバーしていく。そういう意識でやっていきたい」と一丸の精神で危機に立ち向かう決意を示した。開幕から19試合で貯金1。セ・リーグは混戦が続いている。戦いはこれから。頂点を奪うために猛虎は「4番・金本」を待つ。

 <世界記録に球団セレモニー検討>金本の世界記録が1492試合に確定したことで球団幹部は「セレモニー的なものをできないか考えたい。球団として表彰することも含めて早急に検討していきたい」とした。坂井オーナーも表彰について「南君(球団社長)と相談したい」と前向き。さらに球団営業部も「記録が途切れても1492という数字が偉大。記念として残したい」と記念グッズ発売の準備を始めた。

 <コミッショナーも偉業を称賛>加藤コミッショナーは阪神・金本のフルイニング連続試合出場記録が止まったことについて「記録はいつか途切れるもの。ここまで偉いですね。前人未到ですから大変な記録です。野球は通年的スポーツですぐ次の年がやってくる。それを10年以上続けてきた訳ですから」と称賛。自ら記録に幕を下ろしたことに「ルー・ゲーリッグもカル・リプケンも、そういう判断は自分できちんとやるものなのでしょう」と話していた。

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2010年4月20日のニュース