打開策見えず…日本ハム 響いた放出 計算外続出

[ 2010年4月20日 08:20 ]

 昨季のパ・リーグ覇者、日本ハムが、開幕1カ月で窮地に立たされている。首位ロッテとのゲーム差は、すでに10。相次ぐ故障者、そして投打ともに立て直しへの打開策が見えないまま、首位の背中は遠のくばかりだ。

 23試合を終えて、わずか6勝。勝利数は、1週間遅れで開幕したセ・リーグ最下位の横浜すら下回る。昨季、優勝の原動力となった打線はつながらず、91得点はリーグワーストだ。唯一の長距離砲だったスレッジ(横浜)を放出したのが響いている。期待をかけた3年目の中田は打率1割台と低迷し、5月を待たずに2軍降格。フロントの思惑は見事に外れた。
 計算外の事態も目立つ。先発枠の一角を任せられるはずだった糸数、八木は1軍復帰のめどが立たず、新戦力の外国人右腕2人はどちらも安定感に欠ける。森本に加え、金子誠、稲葉ら故障者が相次ぎ、本来なら脇を固めるはずの選手が、先発オーダーに名前を連ねたりしている。策を練るだけの戦力がそろわないのだから「対策を考えても、勝たないと意味がない」と梨田監督が漏らすのも無理はない。
 過去にパ・リーグで優勝の翌年、一転して最下位に沈んだのは1981年の近鉄だけ(前後期通算)。オープン戦とはいえ、打率、防御率とも12球団トップを誇ったのだから、地力はあるはず。そろそろ、昨季王者の意地を見たい。

続きを表示

2010年4月20日のニュース