坂本“鉄人魂”継承!初のフルイニング出場果たす!!

[ 2010年4月20日 06:00 ]

松山から大阪へ移動する坂本(左)とラミレス

 巨人の坂本勇人内野手(21)が「鉄人魂」を継承する。阪神・金本知憲外野手(42)のプロ野球記録の連続試合フルイニング出場が18日に1492試合で途切れたが、自身は今季チームで唯一フルイニング出場を継続中。金字塔ははるか先だが、常勝軍団で攻守に欠かせない主力であることを証明するためにも結果を出して試合に出続ける構え。巨人では02年の松井(現エンゼルス)以来のフルイニング出場を目指す。

 坂本の目元が引き締まった。プロペラ機で伊丹空港へ移動のため松山空港で長野や土本と談笑していたが、18日に1492試合で途切れた阪神・金本の連続試合フルイニング出場について質問が及ぶと真剣な表情で言葉を選びながら答えた。
 「一番難しいことだと思う。僕の中では考えられない領域。誰もがそうなりたいとは思っているけど…」
 簡単に目標にできる数字ではないことは痛感している。4連覇を目指すチームは選手層が厚く、フルイニング出場は極めて難しい。「チームが勝つことが一番。そのための最善を尽くす」と語る原監督の方針で、18日のヤクルト戦(松山)でも8回に4割を超す打率を誇る松本に代えて高橋が代打で送られた。相手投手の相性、コンディションが悪ければすぐに代えられるシビアな環境だ。
 そんな中で、坂本は今季チームで唯一フルイニング出場を継続。開幕2戦目から19試合連続安打で打率・366と好調をキープし、攻守に欠かせない存在になっている。
 4年目の今季の目標は自身初のフルイニング出場だ。昨年の開幕戦では攻守に精彩を欠いて途中交代し、前半戦最後の3試合も腰痛で欠場。昨年も「金本さんはフルイニング出場でチャンスにも強い。僕も試合に出続けたい」と話していたように「鉄人継承」への思いは強い。東京ドームでの試合後は入念なマッサージを受けて最後に帰宅。昨オフから開始した1人暮らしではジムが併設されたマンションで体調管理に努めるなど地道なケアを怠らない。
 巨人のフルイニング出場は02年の松井(現エンゼルス)以来、右打者では83年の原監督以来26年間も現れていない。千里の道も一歩から。大打者の証であるフルイニング出場を今年こそ達成させて鉄人への道を歩き始める。

 <Oは311試合、Nは220試合>巨人で今季全試合出場はここまで5人いるが、全イニングとなると坂本だけ。チームでは02年松井を最後にシーズン全イニング出場選手は出ておらず、坂本には8年ぶりの期待がかかる。また、昨年10月10日の広島戦からは22試合連続で全イニング出場中。連続試合全イニング出場のチーム記録は前記松井の574試合(95~99年)で、99~02年には、これに次ぐ460試合も記録している。なお、現監督の原は81~84年に当時球団最多となる335試合を達成。長嶋は220試合、王は311試合という記録を残したが、坂本はどこまで迫れるか。

続きを表示

2010年4月20日のニュース