連発だ!場外だ!中田 開幕スタメン決定的

[ 2010年3月17日 06:00 ]

5回日本ハム無死、中田が左中間にソロを放つ

 【日本ハム6-1中日】日本ハム・中田翔内野手(20)は16日、オープン戦の最終戦となった中日戦(鎌ケ谷)に「7番・左翼」で先発。5回に左翼へ1号ソロ、6回にも左翼場外へ140メートル2ランと2打席連続本塁打を放った。今季から外野に転向し、オープン戦でも結果を残した中田を首脳陣も評価。20日のソフトバンク戦(札幌ドーム)では3年目で初となる開幕スタメンが決定的となった。

 これまでの不安を、慣れ親しんだ鎌ケ谷の地で振り払った。6回、中田が無心で振り抜いた打球は左翼場外へ消えた。5回にも先頭で初球のスライダーを左越えソロ。オープン戦最終戦でようやく中田らしい2連発が飛び出した。

 「ドキドキしていたのでホッとしている。最低限のアピールはできたと思う。リラックスして何も考えずに打席に立てた。考えていたことは、思い切り上からしばきにいくことだけだった」

 今季は出場機会を増やすために外野に転向した。慣れない守備をこなす中、森本が故障で離脱。陽岱鋼や村田らとの左翼争いはし烈を極めた。過去2年は3月に調子を落とし、開幕は2軍。今季もオープン戦序盤は好調も3月に入ると打撃不振に陥った。

 今年も駄目なのか…。焦りと不安の中、ここ1カ月の間にバットの重さを940グラムから910グラムや920グラムに替えるなど試行錯誤が続いた。3月上旬には糸井に頼み込んでバットを譲り受けた。稲葉モデルのそのバットはグリップエンドが緩やかな曲線を描くタイ・カッブ型。握った際に力みを分散させる構造で「振りやすかった」と13日のロッテ戦から新モデルに替えた。

 一度は1軍を離れ教育リーグにも出場。精神的にも追い込まれ、メンタルトレーニングの本にも手を伸ばした。そこで「集中しようと思えば思うほど集中できない。スポーツは遊びだと思え」との一文に救われたという。15日には梨田監督らからタイミングの取り方の助言を受け「教えてもらったことでフリー打撃でも良い感じをつかめた」と頭を下げた。

 「2本目は非常に大きかったね。自信になってくれれば。札幌ドームでも当然期待している」と梨田監督。20日のソフトバンクとの開幕戦(札幌ドーム)は相手先発が左腕の杉内でもあり、7番・左翼での先発が決定的となった。「開幕1軍は遠いものだと思っていた」と中田。開幕1軍どころか、3年目でついに開幕オーダーに名を連ねる時が来た。

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2010年3月17日のニュース