ブラウン監督“1番”弟子 聖沢連続三塁打 

[ 2010年3月17日 06:00 ]

<横・楽>2回、1死二、三塁、楽天・聖沢が2点タイムリー三塁打

 【楽天8-4横浜】結果は同じ見逃し。しかし、昨季と今季では意味合いはまるで違う。今季、楽天の1番を務める聖沢がオープン戦最終戦で成長の跡を示した。

 第1打席でカウント1―3から外寄りの直球を見逃した。「自分のゾーンより少しコースがずれていた。昨年までなら手を出してましたけど」というストライクを悠然と見送った。フルカウントからファウルで3球粘り、最後は内角低めのフォークを右中間へ三塁打。続く第2打席では、2球目の直球を見逃し、カウント1―2から真ん中のフォークを右中間三塁打。意味のある見逃しを2本の長打につなげた。

 打席での意識を変えたのはブラウン監督の言葉だった。「1番打者の考え方を勘違いしている。自分が得意にしているゾーンをしっかり絞りなさい。そして、その球が来たら初球からスイングすること。カウントによって少しずつゾーンを広げればいい」。聖沢は「他の打者に多くの球を見せるため、じっくり待つことが1番の役目」という考えを改めた。「これまでは打つゾーンを何となく決めていた。ストライクを何でもスイングして自分を追い込んでいた」。得意とする(1)外角真ん中(2)ど真ん中(3)内角低め――の3つのコースにゾーンを絞ることで打席での集中力も増した。

 規定打席には到達しなかったが、オープン戦は打率・455(22打数10安打)で終了。「ヒットだけでなく、内容が非常にいい。先頭を打てる能力がある」。指揮官は新1番に確かな手応えをつかんだ。

 ◆聖沢 諒(ひじりさわ・りょう)1985年(昭60)11月3日、長野県生まれの24歳。松代から国学院大に進み、3年春に東都リーグ1部昇格に貢献。4年時には主将を務めた。07年大学・社会人ドラフト4巡目で楽天入団。08年はフレッシュオールスターで優秀選手賞。昨季は79試合で15盗塁と俊足を武器に活躍。1メートル79、72キロ。右投げ左打ち。

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2010年3月17日のニュース