“ヤクに立ちそうだぞ”ルーキー荒木の守備力

[ 2010年3月17日 16:22 ]

 ヤクルトは昨季の3位を狙える力はあるものの、優勝を争うには投打ともに課題が残る。

 最大のテーマだった先発陣の整備は道半ばだ。開幕投手が確実視される石川は近年で最高の仕上がりで臨めそうだが、もう一人の軸、館山は右肩痛の影響で調整が遅れている。村中、由規、さらに新外国人右腕バーネットは計算できる戦力までには至っていない。実戦向きな新人の中沢(トヨタ自動車)、川島亮、増渕、李恵践ら候補は多いだけに、シーズンを戦う中でいかに確立していくかがポイントになる。
 救援陣では石井がキャンプで負傷し、少なくとも開幕当初、左の中継ぎが手薄なのは痛い。ただし、ほかの顔触れは五十嵐(メッツ)が抜けたとはいえ、依然層は厚い。抑えの林昌勇を筆頭に押本、松岡、橋本ら、右腕に偏っても球に力がある人材を多く擁する。
 野手は三遊間が強化された。遊撃は右ひじ手術の川島慶が今季中の復帰も厳しくなったが、新加入した藤本である程度は補える。ルーキーの荒木(近大)は遊撃の守備で使えるめどが立ち、三塁もこなせる。ふくらはぎが万全でない宮本の控えとしても重宝しそうだ。
 捕手では2年目の中村が強肩をアピール。キャンプから故障者が続出したポジションとあって、出番増が見込まれる。
 一方で主力はほぼ同じ。各自に上積みがないと、得点力アップは望めない。特に昨季後半に逆方向への打撃をつかみ、それを継続している青木、来日2年目の4番デントナに掛かる期待は大きい。先発陣に不安を抱えるだけに打線の援護、それも早めの仕掛けが鍵を握っている。

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2010年3月17日のニュース