「1軍のレベルではない」黄金ルーキーの育て方を変更

[ 2010年2月26日 15:58 ]

即戦力と期待される阪神の二神

 【プロ野球ルーキー診断】

 今年のプロ野球のキャンプは西武の黄金ルーキー、雄星(岩手・花巻東高)の動向に視線が集まった。1軍の舞台で花を咲かせる新人は誰か。その評価を探った。
 開幕から先発入りの呼び声が高かった雄星だったが、フォーム固めも進まず、実戦登板のめどを立てられなかった。地力を発揮できず本人は「まだ実戦も遠いし、投げるレベルじゃない」と自己分析。渡辺監督も「1軍のレベルではない。しっかり体をつくってから」と、じっくりと育てる方針に転換した。
 昨春の選抜大会決勝で雄星に投げ勝った広島の今村(長崎・清峰高)は、前評判通りの切れのある球を披露している。しかし大野ヘッドコーチは「2、3年で戦力になってくれれば」と焦らせる考えはない様子だ。
 即戦力と期待される投手では、阪神の二神(法大)が先発枠入りに向けてオープン戦で完成度の高さを示せるか。巨人の土本(JR東海)は武器のフォークボールで中継ぎに食い込みそうだ。古川(日本文理大)阿南(日本通運)のオリックス勢と広島の川口(王子製紙)は中継ぎ左腕として1軍に残りたい。
 野手では巨人の長野(ホンダ)が上々のスタートを切った。積極的な打撃で紅白戦など全6試合で安打を記録。激しい外野手争いを勝ち抜き、開幕から先発出場の可能性は十分だ。中日の大島(日本生命)松井雅(上武大)は1軍入りを狙う。大島はシュアな打撃と軽快な守備が持ち味。身体能力が高い松井雅は谷繁に次ぐ存在になれるか。
 横浜の筒香(神奈川・横浜高)は打撃練習で角度のある打球を披露し、首脳陣に長距離砲のセンスを見せつけた。将来の4番として英才教育を受ける。

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2010年2月26日のニュース